どうしても犬と一緒には行けない場所や用事、ありますよね。
留守番って環境によってはわんちゃんにストレスを与えてしまうんですね。なので留守番をしてもらう間は少しでもストレスフリーでいてもらうために、今の状態を見直してみませんか?
大切な家族である愛犬が落ち着いてお留守番できるように、また私たち飼い主も安心して外出できるように、愛犬のお留守番がストレスフリーになる方法をご紹介します。
お留守番のストレス対策と溜ったストレスを解消する
わんちゃんにストレスなくお留守番をしてもらうには留守番のしつけをするのが一番です。ここではトレーニングの方法や、寂しさを感じさせないようにするおもちゃなどを紹介したいとおもいます。
お留守番トレーニング
わんちゃんがストレスなく落ち着いてお留守番できるようにするトレーニングです。
このトレーニングのポイントは、飼い主さんは必ず戻ってくるということを犬に認識させることです。また、最初は上手くいかなくても叱らずにできた時にはしっかり褒めましょう。正しいことをすれば褒められるということ認識させることも大切なポイントです。「褒めて伸ばす」が大切です。
留守番トレーニングの方法
- おやつなどで犬をサークルやケージ内へ誘い入れます。
- サークルやケージを閉め、飼い主さんは犬の視界から見えないところへ隠れます。
- 最初は3秒ほど経ったら姿を見せください。
- 飼い主さんの姿が見えなくても犬が静かに待てれば、徐々に隠れる時間を長くしてください。
このトレーニングにより飼い主さんの姿が見えなくなっても必ず戻ってくるということを認識し、落ち着いてお留守番できるようになります。
飼い主さんの不在を気付かせない
出かけるときの飼い主さんの行動を変えよう
出かけるときに飼い主さんがいつも同じ行動をしていると、わんちゃんは飼い主さんが出かける合図を覚えてしまいます。出かけるときに鞄を準備するなど行動をパターン化せず気づかれないように出かけましょう。「行ってきます」と声をかけるのも合図となってしまいます。
お留守番中の寂しさを感じさせない
普段と同じ環境にする
飼い主さんが家にいるときと同じ環境でお留守番させてみましょう。電気やテレビを付けたままにするなど普段の環境に近くすることで寂しさを感じなくなります。
おもちゃや犬用のガムを与える
おもちゃや犬用のガムを与えることで、お留守番中の寂しさを紛らわせます。特に、犬は噛むことによりストレスを解消しますので犬用のガムは効果的です。また、誤飲の可能性がありますので与えるおもちゃは飼い主さんが事前によく確認してくださいね。
お留守番前に散歩する
時間があるときはお留守番前にたっぷり散歩をするのもお勧めです。わんちゃんは疲れてお留守番中に昼寝をしますので、お留守番時間が短く感じるでしょう。
お留守番の後には
お留守番によるストレスは、できるだけその日のうちに解消してあげましょう。わんちゃんは散歩が大好きですのでお留守番後の散歩は効果的です。また、駆け回るのも大好きですので、ドックランなどもお勧めです。
長時間のお留守番はできる?
わんちゃんはお留守番を不安に感じストレスとなってしまいますが、どれ程度の時間なら大丈夫なのでしょうか。
私も知り合いの飼い主さん何人かに聞いてみましたが、お留守番ができる時間はそれぞれでした。1時間できない子もいれば、毎日8時間以上お留守番している子もいました。
犬がお留守番できる時間
わんちゃんによってお留守番できる時間は違うようですが、子犬の場合は月齢+1時間が目安と言われています。お留守番できる時間はお留守番トレーニングで長くすることも可能です。
お留守番ストレスが犬に与える影響
お留守番により感じるストレスはどんな影響があるのでしょうか?
人間と同じように下痢や嘔吐、脱毛などの症状が現れます。普段から犬の健康状態を観察し些細な変化にも気づいてあげたいですね。また、ストレスについてはこちらでも詳しく書いています。
ストレスを感じている犬は次のような行動を起こします。帰宅したら、物を激しく噛んだ形跡が無いかなど部屋の様子をよく観察して、犬がお留守番中にストレスを感じていなかったか確認してください。
- 大声で吠える、無駄吠えする
- 物をかじる
- トイレ以外の場所で排泄する
このような問題行動は、飼い主さんの気を引こうとして行っている一面もあります。ですので過剰に反応しないようにしましょう。過剰に感応すると、問題行動をすれば飼い主さんがかまってくれると認識してしまいます。
また、お留守番中に大声で吠えているかどうかはご近所へお詫びも兼ねて犬の吠える声が聞こえていないか伺うとよいですね。
分離不安に注意しよう
さらに留守中の不安が長く続くと犬の問題行為はひどくなり、傷になるほど自分の体を噛んでしまったり、毛をかきむしってしまったりし、お留守番がうまくできなくなります。
これは、犬のこころの病気で分離不安といいます。犬が飼い主さんと離れ一人の時、常に極度のストレスを感じてる状態になります。
長期間のお留守番には、安心できるお留守番サービスを
一日以上のお留守番が必要な時は、犬の預かりサービスを利用しましょう。犬に持病がある場合や投薬が必要な場合は特に必要です。飼い主さんも安心してお出かけできますね。
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ペットホテル
ペット用のホテルで、犬に合った施設を選ぶことができます。獣医師やしつけの専門スタッフが常駐している施設を選ぶと安心ですね。事前に、預かりスペースの広さや散歩の有無、他の犬との接触の有無など確認しておきましょう。他にも、いつものドックフードが持ち込めるかなども確認しておくと安心です。場所が変わるとストレスを感じる場合があるので、預かり体験などがあれば利用してみましょう。
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動物病院
動物病院でも、預かりサービスを行っている病院があります。かかりつけの動物病院に聞いてみるといいですね。動物病院での預かりサービスは、獣医師がいるので安心ですね。体調の悪い犬にもお勧めです。
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犬の幼稚園などのしつけ教室
こちらは、利用者に限り預かりサービスが可能なことがあります。利用時に接しているスタッフが預かってくれますので、犬も落ち着いてお留守番できます。
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ペットシッター
ペットシッターは最近広がりつつあるサービスです。飼い主さんの自宅に専門のスタッフが訪問し、食事や散歩のお世話をしてくれますので犬は環境を変えずにお留守番できます。ただし、留守中の家に入られることに抵抗がある飼い主さんには不向きです。
飼い主さんの自宅近辺にどのような預かりサービスがあるか、日ごろから確認しておくと安心ですね。愛犬にあった預かり先を見つけてくださいね。
室内だからって放し飼いはNG。安心してお留守番できる場所を作ろう
お留守番とストレスについて学んだところで、今度は環境を見直しましょう。
室内だからって放し飼いにしていませんか?
お留守番で重要なポイントは安心してお留守番できる場所を作ってあげることです。愛犬にぴったりの場所を作ってあげてくださいね。
サークル、ケージ、クレート。違いは?
まずは、留守番してもらう場所となるケージ、サークル、クレートについて簡単にご説明します。
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サークル
柵で囲むことにより、生活するエリアを作るアイテムです。柵は、側面だけにあり天井にはありません。天井が無いため、跳ねてサークルの外に飛び出してしまう心配があります。
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ケージ
サークルと同じく柵で囲むことにより、生活するエリアを作るアイテムです。サークルとの違いは床と天井があることです。天井があるので、跳ねて外に飛び出すことはありません。
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クレート
持ち運び可能なプラスティック製のケースです。扉が格子になっており、側面、天井、床が囲われているためサークルやケージに比べて中が薄暗いのが特徴です。
犬が留守番しやすい場所とは?
わんちゃんは縄張り意識が強いため、自分のテリトリーがあると安心します。また、狭い場所を好む習性があります。これは、側面と後ろが壁になっていると警戒する方向が前だけになるので安心するのです。
このことより、サークルやケージで犬のテリトリーを作ってあげるといいですね。サークルやケージの中にはトイレや水飲み場も準備しましょう。さらに、サークルやケージの中にクレートを置いてあげるとより安心して犬は過ごしてくれます。
安心できる場所を作ることで、お留守番中の不安な気持ちも和らぎます。また、お留守番の時だけサークルやケージに入れると飼い主さんが外出する合図になってしまいわんちゃんが不安になるので、普段からサークルやケージを活用するといいですね。
お留守番中のトラブル防止にも
お留守番中のトラブルには、小物などの誤飲、生ごみや保存していた食料の誤食、電化製品のコードを噛みショートさせてしまったことによる火災などが報告されています。
普段はいたずらの心配がないため、室内で放し飼いにしているわんちゃんも、留守番中は不安やストレスから思わぬ行動をするかもしれません。お留守番中のトラブル防止にもサークルやケージの使用はお勧めです。
わんちゃんはお留守番をどう感じているの?
わんちゃんとお話ができればお留守番をどのように感じているか知ることができますが、残念ながらそうはいかないですね。
なので、習性からお留守番をどのように感じているかを考えてみましょう。
本来、わんちゃんはリーダーのもと群れで行動する動物です。群れはリーダーにより平和が保たれています。家庭で飼われているわんちゃんは、飼い主をリーダーに一緒に暮らす家族を仲間と感じています。
この本能から、お留守番は群れからはぐれることと同じで不安を感じてしまうのです。
私たち人間も自分の習性と違うことや、何かしらの不安がストレスに繋がりませんか?
わんちゃんも同じように、群れからはぐれるという留守番は犬の習性と違うことであり、群れからはぐれた不安がストレスとなってしまうのです。
こう考えると、やっぱりストレスを感じさせない環境づくりはとても大切なことなんだということがわかりますね。
わんちゃんをお留守番させるときは、しっかり対策をしてから出かけるようにしましょう。
まとめ
今回は、わんちゃんがお留守番で感じるストレスについてご紹介してきました。
- お留守番が寂しく、不安からストレスを感じてしまいます。
- お留守番によるストレスが長く続くと不安障害という心の病気に繋がります。
- お留守番をする環境を整えて、ストレスを減らしてあげましょう。
- 一日以上の長期間のお留守番が必要な時は、預かりサービスを利用しましょう。
お留守番で感じるストレスの大きさはさまざまですが、わんちゃんは飼い主さんが大好きで離れると不安を感じてしまいます。愛犬の不安な気持ちを理解してあげましょう。
飼い主さんも愛犬もストレスなくお出かけ、お留守番できるようにそれぞれに合う方法でストレスを減らしてくださいね。