年末年始やお盆休み、ゴールデンウィークなどのまとまった休みがあると、たまには遠出したり、何日かかけて旅行に行こうと計画したりしますよね。
私も車やバイクで旅行に行ったりするのが好きなので、ラテやマロンを連れて一緒に楽しむことも多いんです。
しかし、どこでもわんちゃんと一緒に行けるわけではありません。車ならまだしも、電車や新幹線、飛行機に乗るには様々な条件があります。さらに狭いケースに長い間入れられて移動するわんちゃんの気持ちになると、あまり連れ回すのは気が引けますよね。
出張などでわんちゃんを連れていけない時もありますし、外出が長引くときはわんちゃんにお留守番をさせたいと考えるでしょう。
その間ご飯はどうするの? トイレの後始末や掃除は? いたずらして散らかしたり、変なもの食べちゃうかもしれない。犬をはじめペットを12時間以上お留守番させるには、心配ごとがあまりに多すぎるんです。
けれど、ちょっとしたお留守番の対策をしているだけで、この不安は全部解消できるんです!
今回は私が試してみて、これをしておけば大丈夫! と思ったものを伝授したいと思います。
犬はお留守番をどのくらい長い時間できるのでしょうか?
わんちゃんはどちらかというと、待つのが得意なイメージがありませんか?
忠犬ハチ公の話とかを聞いたことがあると、犬って人間よりもはるかに長い時間待てそうな気がしてきます。
忠犬ハチ公(ちゅうけんハチこう)は、死去した飼い主の帰りを東京・渋谷駅の前で約10年間のあいだ待ち続けたという犬である。犬種は秋田犬(あきたいぬ)で、名前はハチ。ハチ公の愛称でも呼ばれている。
引用:Wikipedia
スマホがあったって、10年も時間をつぶせそうにないですよね。そう考えるとわんちゃんってすごいなぁと思います。
犬なら長時間待てる。この常識は大きな間違いなんです!
昔の忍者が建物の屋根に飛び乗れるからって、同じ人間の私たちが今、同じことができるかといったらできませんよね。よくよく考えたらそれと同じことなのかもしれません。
実際のところ、お家でお留守番させる場合は長くても12時間が限界と言われています。わんちゃんは私たちの思っているほど、待つのが好きな訳じゃないのです。
犬種によって我慢強い子もいますが、基本わんちゃんはあまり長い間待てないのです。
平均どれくらい待たせている?
いつも一緒にいられればそれに超したことはないのです。ですが仕事や学校などでどうしても長時間家を空けなければいけない、そういった事情があり、平日一匹でお留守番しているわんちゃんはたくさんいます。
おおよそ3匹に1匹が、5時間以上10時間未満、お留守番していることになります。
中には一泊お留守番させる場合も
旅行や出張などで一泊以上家をあけてしまう場合、大半の人はわんちゃんを知人の家に預けたりするのですが、中にはどこにも預けることができず、自宅でお留守番をさせるケースも少なくはないのです。
わんちゃんがいい子に待っていられる時間は12時間が限界とは言われていますが、対策のしようによっては一泊以上お留守番させることは可能です。
長時間になればなるほど犬にはストレスに!
わんちゃんが長時間お留守番できないって、ちょっと意外じゃありませんでしたか?
トレーニングによっては長い間できるようになりますが、わんちゃんを自宅に長時間お留守番をさせるのは、正直おすすめしません。
できるのにおすすめしない理由は、様々なデメリットを生む可能性が高くなるからなのです。
- 飼い主さんがいないことに不安や恐怖を感じ、ストレスが溜まる
- トイレを我慢して、体調を悪くしてしまう
- 悪いことをしても叱る人がいない
私たちは決まった時間には帰ってくるつもりで出かけているかもしれませんが、わんちゃんにとっては突然家を出られたまま帰ってこないのと同じことです。
わんちゃんはお留守番に慣れると、ある程度どの時間に家を出て帰ってくるのかを覚えます。でもいつもより出る時間が違ったりして帰りが遅くなると、「いつも帰ってくる時間なのに帰ってこないぞ? 」と不安になるのです。
その不安な状態が長く続けば続くほど、わんちゃんに大きなストレスを与えることとなってしまうのです。
また、飼い主さんがいないと叱る人がいないので、飼い主さんにとって都合の悪いことをしてもわからないのです。
注意をしようにもそもそもわからないので、お留守番中にいたずらしてしまう癖が直らないことも多いのです。
一泊の「留守番」は犬にとって「放置」も同然
9時間お留守番をさせただけでも散々な結果でしたが、これで一泊分の時間お留守番させたらどうなってしまうのでしょうか?
私たちの場合、スマホで一言「明日帰るよー! 」とメッセージを送れば済みますね。そうするだけで、何十件も不在着信が溜まるような事態は避けられます。
わんちゃんの場合、スマホではもちろん会話そのものができないので、飼い主さんがいつ帰ってくるのかわからず一夜を過ごすことになります。
わんちゃんの心の中は、きっとこんな感じになっているかもしれませんね。
私たちはお留守番のつもりでいるかもしれませんが、わんちゃんにとっては放置されたも同然です。そう思うと、12時間以上お留守番させるということがどれだけ過酷なことか、簡単に想像がつくことでしょう。
夜中は特に不安を感じやすいので、夜鳴きの原因にもなります。
分離不安症とは?
長時間お留守番をすると、わんちゃんは不安や恐怖でストレスが溜まってしまいます。
この不安や恐怖を強く感じて、家のものやおもちゃを壊してしまったり、たくさん吠えたりすることがあります。これらの問題行動をまとめて「分離不安症」と言われ、ひどくなると下痢をしたり、食欲がなくなったりするのです。
でもお留守番中に分離不安症になったとしても、わかりにくいですよね。
分離不安症のわんちゃんは、こんな行動をとることが多いです。
- 普段から飼い主さんのあとをどこにでもついていく
- どんなときも一緒にいたがる、離れたがらない
- 夜一緒に寝たがる
- しきりに抱っこをせがむ、なでてもらいたがる
- 出かけようとすると吠えたりして、行かせようとしない
わんちゃんが飼い主さんのこと大好きで仕方がないのはいいことです! それがわんちゃんの魅力の一つなのですが、あまりにも度が過ぎるとわんちゃんも飼い主さんも苦しい思いをしてしまうことになります。
分離不安症だけではなく、12時間以上のお留守番にはたくさんの心配事が付きまといます。
普段まったくお留守番をさせたことがない、飼いはじめて今の環境に馴染んでいない、それなのにいきなり6時間以上ひとりにしてしまってませんか?
これでは、いくらお留守番対策をしようと分離不安症の心配は消えないのです。
お留守番に挑戦させる前に、わんちゃんが安心して待っていられる環境を作ることを最優先にしましょう!
お家での長時間のお留守番にできる対策は?
先ほどまで、わんちゃんはひとりになると寂しくてしょうがなくなるからお家でのお留守番はおすすめしない! とは言いました。しかし、案外すぐ飼い主さんのいない環境に馴染めてしまった、というわんちゃんもいます。
でも、特に問題ないからといって、対策を怠ってはいけません。お留守番しやすい環境を整えるには、出かける前のひと工夫が大切になってきます。
その中でも、お留守番中のケージについては、開けるべきか閉めるべきか悩みどころですよね。
長時間のお留守番〈ケージを開けておく派〉
さて、朝から夜まで出かけることにした私は、ラテとマロンにお留守番を任せることにしました。
自分達の落ち着ける場所とは言えど、長い間狭い場所に入れておくのには、ちょっとだけ抵抗がありませんか? やんちゃではしゃぎたい子犬のころなら、なおさらそう思うでしょう。
虐待までにはならないでしょうけど、けれどなんだかちょっとかわいそうな気がするので、ケージの扉を開けておくことにしました。
- 普段と変わらず自由に動き回れる
- 自分で過ごしやすい場所に移動できる
- ケージに入って過ごすこともできる
- ストレスが溜まらない
とにかくフリー! 何も制限するものがないのでわんちゃんの好きなように過ごすことができます。
寒い日は日の当たるあたたかいところに行けますし、暑い日は日陰の涼しいところに行けるので、気温の変化を気にする必要がなくなります。
まさに、わんちゃんの理想的な飼い方だと私は思うんですよね!
しかし残念ながら、これはわんちゃんがいい子にお留守番できていたらの話。もし遊びたい盛りのラテとマロンが自由を手に入れたら、どんなことが起こるのでしょうか。
- いたずらし放題
- 事故が起きても対処できない
- 窓の外から人が見えると、警戒して吠えたりする
いつもはおとなしくても、私がいない間に騒ぎたいだけ騒いでしまう。これはラテやマロンに限らず、どんなわんちゃんにもそうなる可能性はあるのです。
わんちゃんが間違って食べないように普段から危険なものは遠ざけてはいますが、家のどこに行っても絶対安心! という自信は正直ないです。
フリーでストレスがない反面、行動に制限がかけられないのでもしもの時に対応できないのです。
ですがストレスフリーはかなり魅力的…! なので、少しでもデメリットを軽減できる対策を考えました。
- カメラを設置する
- ドアを閉めて出入りできる部屋を制限する
- ドアがないところには柵を設置する
- 電源コードなどは全部抜く習慣をつける
- ほかに興味がいかないようにおもちゃを用意しておく
最近はネットで、たくさんのペットカメラが紹介されています。
物によっては声を届けられたり、好きなタイミングでおやつを出せたりするものもあるので、試してみるのもいいと思います!
複数の部屋がある場合は、扉を完全に閉めてひと部屋分をフリースペースとして開放するのもありです。
そうすれば、程よく自由に行動できるうえに、全部の部屋に気を配らせる必要がなくなるわけです。
ラテとマロンは小型犬なので、ひと部屋分で十分でしょう。これで、安心してお留守番を任せられるようになりました。
長時間のお留守番〈ケージを閉めておく派〉
先ほどと同じく、朝から夜まで出かけることにした私は、ラテとマロンにお留守番を任せることにしました。
やっぱりよくわかんないときはケージにいた方が安心だろう、ということで、水とおもちゃを用意してケージを閉めて出かけることにしました。
- 周りを気にすることなく安心できる
- 気づかないうちに事故を起こすことがなくなる
- カメラなどをわざわざ設置しなくてもいい
- 忙しくて部屋を片付けられなくても問題ない
ケージはわんちゃんにとって絶対安全区域です。普段からケージ飼いしていて、食事もトイレもケージで行っているならば、あえて開放しなくても生活には困らないのです。
ケージの中が充実していればいいので、私も気を楽にして出かけることができます。しかも事故が起きるリスクがないなんて、わんちゃんにも優しいですよね!
ビビりなマロンにはいいかもしれません。しかしずっと同じ場所にいさせるとこんな問題が生まれてきます。
- 運動不足になる
- 十分なスペースがなくストレスになる
- 自分の過ごしやすい場所に移動できない
安心できるスペースである反面、存分に動けないので運動不足になってしまう恐れがあります。
わんちゃんが思うように動けない、それが長い間続くとストレスになってしまいますし、ケージが寒かったり暑かったりすると温度調節ができません。
わんちゃんは狭くて安心できる環境が好きではありますが、状況によっては必ずしも絶対安全な場所じゃなくなってしまうのです。
でも勝手に出歩かれるよりはケージの方がいい。なので、ケージの中でも充実できる対策を考えました。
- 広くて動き回れるケージにする
- ストレス発散できるおもちゃを用意する
- 日向と日陰をつくる
- 風が直接当たらないところに移動する
- カメラを設置する
やっぱりカメラを設置するの? と思ったことでしょう。ですがここでのカメラの利用の仕方は、わんちゃんの様子を見るというよりは、飼い主さんの代わりになればいいのです。
カメラ越しに声をかけてあげるだけで、わんちゃんはとても安心できます。たくさんおもちゃを用意するより、はるかに効果的なのです。
また十分なスペースが取れないケージならば、思い切って広くしてしまうのも手です。
お家でお留守番は不安! ペットホテルを利用してみよう!
お家でのお留守番のメリットやデメリット、対策などを書いてきました。初めてだと様子がわからないし、かといって失敗したくない。そしてなにより、自分にできるかどうかわからない不安がありますよね。
実際のところ、お家でお留守番させるにはしっかりと準備して対策をしなければいけません。ですので、不安ならいっそ、プロに任せてみてはどうでしょうか?
Q.一泊いくらするの?
おおよその金額を知らないと、思わぬ出費に繋がってしまって慌ててしまいます。
私たちの利用しているホテルと同じようなシステムで、受けるサービスやお部屋のタイプによって値段は変動します。
地域によって差はありますが、大きく違うのはわんちゃんの大きさでも料金が変動することです。おおよその値段を調べたので、参考にしてみてください。
- 小型犬:3,000円~
- 中型犬:4,000円~
- 大型犬:5,000円~
※1泊2日、ベーシックなお部屋の場合です。
また、年末年始やゴールデンウィークなどは、預ける人が多くなるのでこれよりも値段は高くなるところもあるようです。
預ける前に、今の時期の料金設定はいくらなのかを確認してから、利用するようにしましょう!
Q.どんなことしてくれるの?
大切なパートナーを預けることになるのですから、料金を安くしてしまったせいで満足に過ごせなかった、なんて事態避けたいですよね。
ペットホテルでのライフスタイルは、基本こうなっています。
1.チェックイン
チェックインを済ませると、ホテルのサービスの説明を聞いたり、パートナーの生活スタイルについての質問があります。
ホテルのスタッフが預かり中の参考にするために、性格や食事のスタイルなどを聞かれるので、伝えるべきことがあればこのタイミングで伝えましょう。
2.お部屋の様子
ケージに預ける場合や、お値段のはるところだと個室タイプになっていることもあります。
ホテルによって部屋のタイプに違いはありますが、ほとんどのホテルは、わんちゃんが安心して過ごせるように室温の調整がされています。
3.お昼の過ごし方
ほかに預けられたわんちゃんたちと、フリースペースで過ごします。お散歩は1日に2回します。
ごはんはホテルでも用意してくれていますが、いつも食べているドッグフードを持参する飼い主さんがほとんどです。
そのほかにオプションとして、ドッグランやトリミングサービス、マッサージなどをしてくれるところもあるようです。
4.チェックアウト
チェックアウト時にホテルのスタッフから、滞在中のパートナーの様子についてを教えてもらいます。
Q.いいホテルの特徴は?
ネット上でペットホテルを探すと、口コミやレビューがないと不安になりますよね。事前にサービス内容がわかっていても、実際はオプション必須で思ったより高くなってしまうことっだってあります。
百聞は一見にしかず、です! 心配であれば実際にペットホテルに行って、わんちゃんがどのように過ごしているのかを見せてもらえます。
ペットホテルは、この「動物取扱業」の登録が義務づけられています。
ペットホテルは法律(動物愛護管理法)で、「保管を目的に顧客の動物を預かる業者」として自治体への登録が義務づけられています。無資格・無認可のホテルがないとは限りません。トラブル回避に備えて、必ず登録の有無を確認しておきましょう。
引用:みんなのペットライフ
実際に行って、建物の温度は適温なのか、掃除が行き届いているかなどを見てみましょう。
妥協してわんちゃんに嫌な思いをさせないように、何か所か調べておくといいですよ!
Q.準備しておくことは?
基本ホテルでも用意はしてくれますが、わんちゃんにとっては慣れた物の方が安心できます。ホテルで安全とはいえど、飼い主さんがいなくて不安に思うかもしれません。
より安全に過ごしてもらうために、準備をしておくといいでしょう。
- わんちゃんに予防接種
- 日数分のごはん
- お散歩用の首輪・リード
- おもちゃや洋服
- あれば常備薬
たくさんのペットが集まるところなので、感染症の予防接種を忘れずにしておくことをおすすめします。
ほかに心配事があるようならば、思い切ってホテルのスタッフやかかりつけの獣医さんに聞いてみるのもいいでしょう。
生まれて間もなかったり老犬だったりすると、ホテルに預けられない可能性もあります。そういう場合は獣医さんに相談してみましょう。入院という形で、預けられる可能性があります。
まとめ
わんちゃんを12時間以上お留守番させるには、思った以上に大変です。ポイントをおさらいしておきましょう。
- わんちゃんは、お留守番を12時間以上したくない
- 対策なしにお留守番をさせては危険
- お家でのお留守番は、ストレスを溜めないことが第一!
- 心配ならペットホテルに預けよう
お留守番のコツを身に着けておけば、わんちゃんにも飼い主さんにも負担の少ない生活が送れることでしょう。
お留守番と同様に、わんちゃんと一緒に過ごしていく上で、リスクが大きくとも避けられない問題に直面することが必ずあります。
人に頼っても、失敗してもいいので、たくさんのことに挑戦してみてください!わんちゃんとの生活が、今よりもっと楽しくなるはずですよ。