犬を留守番させるのって、とっても気がかりで心配ですよね。私も最初のころは、ラテやマロンを残して出かけるのには躊躇したものです。
留守中で一番の気がかりはやっぱりトイレでした。出先で思い出しては、家の中はうんちでぐちゃぐちゃかな? とか、もしかして今頃家の中で事故があってラテやマロンが大変なことになってるんじゃないか? などと考え出せばキリがなく、どうにも不安になってしまうこともしばしばでした。
でも今は以前ほどの心配もなく、仕事以外でもラテとマロンに留守番してもらって、たまには趣味のバイクで日帰りで出かけたりもしています。
なんでそんなに安心して留守番させられるかと言えば、それは慣れも大きいですが、ラテやマロンに危険が無い様にそれなりの対策をしているからです。
皆さんもわんちゃんを心配するあまり、出先で気分が落ち着かなかったり、不安で仕事に手が付かなくなっては困りますよね? 今回はそんな心配を抱えた方が安心して出かけられるように、手助けとなる情報をご紹介します。
留守番中に起こるトイレの失敗
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トイレ以外の場所で粗相する
それを足で踏んで、行けるところはすべてうんちでぐちゃぐちゃにして、床を汚してしまう。普段は普通にトイレで用を足すのに、なぜか留守番の時だけトイレでしてくれない。
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トイレシートやトレーにイタズラする
トイレシートを噛み千切って遊ぶ。使った後のトイレシートをぐちゃぐちゃにする。力の強いわんちゃんならば、トイレトレーを壊すことも。
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オシッコで火災? 感電?
わんちゃんが家電製品にオシッコしてショートして火災や感電した、という例がある。
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うんちを食べる。食糞の問題
留守中はわんちゃんがトイレでうんちをしても、飼い主がすぐに片づけられないので,犬が自分のうんちを食べてしまう、食糞が発生することがある。人間が見ているときよりも、留守中に起きることが多い。
犬に安心して留守番してもらうための対策
留守番中だけトイレ以外で粗相をする場合は?
一緒に生活していくうえでも、生活上のルールを覚えていく必要があります。特に留守番させる場合、家の中の特定の場所にトイレを置いてそこでトイレが使えるようになるトレーニングは必須です。
トイレトレーニングも無事終わって普段はちゃんとトイレが使えるようになったのに、留守番中に限って出来なくなるなら、それは飼い主の不在によってわんちゃんが不安や恐怖を感じているためかもしれません。
これは分離不安と呼ばれる症状で、わんちゃんがひとり留守番していて寂しさや不安恐怖を感じていると、しつけられていたことができなくなってしまうのです。これを解決するには、わんちゃんが安心して留守番していられる環境を整える必要があります。
トイレのしつけが終わったからと言っていきなり長時間の留守番させるのではなく、最初は短い時間から始めたほうがいいでしょう。出かけるときにわざわざ言葉をかけるとわんちゃんはいつもと違うことが起こる、と思って不安になる可能性があるので控えた方がいいです。
そして留守番をさせるなら、普段から飼い主と関係なくひとりでいる時間を持たせるのが大事です。そのための訓練の一環として、おもちゃを与えてひとりで遊ぶのを憶えさせてみてはどうでしょう。
トイレにもイタズラ防止を
トイレにイタズラされないように工夫しておくのも大事です。例えばメッシュタイプのトイレトレーを使えば、トイレシートをそのまま使うのに較べて簡単には取り出せなくなって、イタズラ対策になります。掃除や手入れも簡単なので、検討してみてはいかがでしょうか。
トレー自体を壊してしまうなら、金属製のような頑丈なものを検討してみるのも良いと思います。
犬が行動する範囲に電化製品は置かない
家電製品の電源コードをかじったり、おしっこでショートさせたり―。身の回りの動物たちが火災などの事故を引き起こしてしまうことがある。
札幌市中央区の道立消費生活センター。商品テスト部の梅田裕幸部長が、茶色く腐食したプリンター内部の基板を見せてくれた。「煙が出たので調べてほしい」と持ち込まれたものだ。
原因とみられるのは猫の尿。プリンター内部に入った尿が基板を大きく腐食させ、その一部がショートして焦げたようだ。幸い火災には至らなかった。
製品評価技術基盤機構(東京、略称ナイト)によると、ナイトに通知された製品事故のうち、ペットなどの動物やペット用品が関係する事故は、2007年度から11年度までの5年間で186件に及ぶ。
186件のうち、ペットによる事故は23件。犬が電源コードをかじる、電気カーペットをひっかく、猫の尿がプリンターやファクスの内部に入るなどでショートして発火した例や、犬が携帯電話のバッテリーをかんだためにショートから破裂・火災につながったケースも寄せられている。
被害を防ぐためのポイントに、室内でペットを飼うなら《1》電源コードやコンセントに市販のカバーをかける《2》ペットが好む排尿場所には電気製品やコードを置かないか、製品にカバーをかける《3》携帯電話やバッテリーは放置しない―などを挙げる。引用:動物 しっぽニュース
わんちゃんが行動する範囲にはなるべく電気製品を置かない。少なくともプラグに差しっぱなしで放置はやめましょう。わんちゃんがおしっこをかけることでショートして、発火の危険があるほか、噛みついて感電する可能性もあります。
留守中はわんちゃんの行動範囲をサークル内に限定したり、ゲートで仕切って危険なものから隔離する、などの対策もおすすめです。
留守中の食糞は?
犬の食糞行動=ウンチを食べるは、飼い主さんにとっては問題となる行為ですが、犬自身にとっては別に異常な行為ではないと考えています。特に子犬にとっては「糞」を食べているという認識はなく、ただ単に「食べ物」を食べているという感覚なのではないでしょうか。
胃で半分消化してから吐き戻して与えるものは「食べ物」として私達人間は受け入れやすいでしょう。ですが、十二指腸にある物はどうでしょうか? では、空腸では? 回腸では? 直腸まで行けば、人間の目から見た場合、それは糞かもしれません。
でも、消化された食べ物が進んでいく道筋において、どこまでが食べ物でどこからが糞=排泄物という明確な区別はないのです。
このようにして見てくると、「食糞」という行動が必ずしも異常な行動ではないことがわかると思います。食べ物をどのような方法でいかに効率よく摂取していくかという食物戦略の一端ということになりますね。
ただし、食糞行動に関わる衛生問題については、これらとは別個に考えないとなりませんね。飼い犬の場合、排泄した糞を飼い主が片づけずに放置している環境が食糞行動と関係していることがあります。
また、ストレス等によりわざと「飼い主がいやがるから食糞をする」場合もあります。
引用:獣医師広報板
幼犬のうちはしばしば見られますが、成犬になると自然と治まることが多いようです。でも人間の感覚からすると、どうにも気分が悪いものでもあります。そして成犬になってもその習慣が続く場合は、その原因次第では対策を立てる必要があります。ケースごとに考えてみましょう。
留守中の食糞対策は難しい
飼い主がいない場所でのことなので、その場でしつけるという方法が使えません。直接的な対策が難しいのですが、帰ってきたときにトイレにちゃんとうんちが残っていたら、褒めてあげてご褒美を上げるのも良いかもしれません。
暇つぶし
飼い主が不在中はかまってくれる人がいないので、わんちゃんも暇を持て余しています。そうすると食糞にも深い理由はなく、単なる暇つぶし的な遊びかもしれません。わんちゃんを飽きさせないためにおもちゃを与えてみましょう。
食事の量が足りない
与えているごはんの量は適切でしょうか。成長期になると食べる量も増えてきます。それに季節によっても食べる量は変化します。一般的に夏よりは冬の方が食べる量も増加します。
飼い主が朝に与えた分だけでは、不足しているかもしれません。夜に飼い主が帰ってくるよりずっと前に食べ終わってしまって、ひもじさのあまり食糞しているかもしれないです。
特定の栄養が欠けている場合も考えられますので、ご自分のわんちゃんの事情に応じて、それを補うサプリも合わせて検討してみてはいかがでしょうか。
運動不足でストレスたまっている
留守番で家の中に閉じ込めてばかりで、散歩や運動して遊ぶ時間が不足していませんか。外部の環境に触れる、社会的刺激の不足も食糞の原因となります。
寄生虫の可能性
食糞の原因が寄生虫の場合これは大きな問題です。わんちゃんのお腹に寄生虫がいると、いくら食べても栄養がうまく吸収されなくなります。ちゃんと食事を与え、わんちゃんも食べているのに痩せているようなら寄生虫の疑いがあります。動物病院で検査してもらいましょう。
飼い主の不安も解消しよう!
自分にできることはやったけど、どうにも不安。自分の方が分離不安みたいだ、とおっしゃる方もいるようです。
でもリーダーである飼い主が心配そうにしていたら、それはわんちゃんにも伝わって不安がらせる結果にもつながりかねません。それではせっかくの対策が台無しになってしまいます。
やることをやったなら、後はドーンと構えていましょう。飼い主がわんちゃんを留守番させることに慣れるのもとっても大事なことなのです。飼い主が安心するためにはこんなやり方もある、というのをご紹介します。
ペットカメラを使う
留守番中のわんちゃんの様子がわからないのが、何より心配だと思います。そんな方にぴったりなのがペットカメラ。これを使えば出先からスマホやタブレットで、自宅のわんちゃんの様子をリアルタイムに確認できます。
ご近所さんに留守宅を覗いてもらう
もしご近所に親しい人がいるならわんちゃんを留守番させていることを話して、自宅で何か異変(例えばひどい鳴き声がするとか)があったら連絡してもらうようお願いしておく、というのはどうでしょう?
何をするか予想できない生き物を飼っている場合、こうした近所付き合いは、融通が利くので一番便利です。
まとめ
わんちゃんの留守番中のトラブル対策、主にトイレ関連についてご紹介しました。
- わんちゃんが留守中の粗相で汚すだけでなく、火災や感電の危険も
- 留守番にトイレトレーニングと分離不安対策は必須
- 留守中には食糞が起こりやすい
- 飼い主自身の不安も軽減するよう工夫する
留守中のわんちゃんの行動は、とても気になるものです。わんちゃんを可愛がるのは大いに結構ですが、可愛さのあまり心配し過ぎて、家を空けられない、なんて事になっては困ってしまいますよね。そんな方にこの記事が少しでも参考になれば幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。