犬がごはんを食べないと飼い主としては心配になりますよね。犬がごはんを食べなくなるときは様々な要因が考えられ、最悪のケースだと病気が絡んでいる場合があります。
飼い主がおかしを与えてしまったり、ちょっとした間食をさせてしまった等の心当たりがあればお腹が減っていないのかな? と時間をおいて「ねだってきたらあげようか」となるかと思います。もしくは季節が夏場などなら夏ばてかな? と思うでしょう。これは猛暑で高温多湿の日本ならば動物にも見られる問題です。
しかし心当たりがない場合、わんちゃんのちょっとした気分ならばいいんです。それが長期化するわがままが絡んだものならまた問題ですが、気分的な物ならば直接わんちゃんに緊急な問題が差し迫っているわけではないからです。
もし病気が絡んでいてごはんを食べないのではなくて、食べれないのだとしたら・・・?
今日は犬がごはんを食べない時の話をテーマに話を書いて行きたいと思います。
ごはんを食べない時、老化や病気を疑え!!
まず犬がご飯を食べなくなってしまった場合として、長年連れ添った愛犬ならば老化と言う問題があります。加齢とともに内蔵機能は衰えていき、人間と同じように犬もまた食が細くなって行きます。そして体力や運動量も落ちていくためそれに伴い必要なカロリーも落ちていくので食べようとしなくなります。
ただしその場合でも必要な栄養素やタンパク質などはあります。ですので与える餌の質や消化のいいものに切り替えたりする工夫などをして適切に栄養を摂取できるようにしてあげましょう。じゃないと生きたまま愛犬が即身仏入り寸前で入仏待ちのミイラ寸前みたいな状態になってしまいます。
なお、老犬に食べやすい餌や食べ物などの特集は以前まとめた物がありますので下記に置いておきますので、そちらをご参考ください。
では病気が問題の場合はどうでしょう?
わんちゃんが急にごはんを食べなくなった場合、何らかの病気が原因である可能性があります。ごはんを食べない以外に見られる特徴として水を飲まない、元気がない、下痢や嘔吐を伴うなどが見られるならすぐに病院へ連れていくようにしましょう。
病気の種類は様々な要因が関係しており、病院で専門医師が検査をするまでわかりません。口内が原因のこともあれば、内臓に問題が起きている場合など本当にさまざまです。薬で緩和することもありますが、命に関わるケースだってありえます。
特に腎不全は命に関わる怖い病気で、ごはんを食べない以外に嘔吐をしたり動こうとしない場合などがあります。上記の兆候が見られた場合は、すぐに病院を受診するようにしましょう。心当たりがあったとしても、くれぐれも素人判断で様子見はしないようにしてください。
腎不全は高齢犬ほどかかりやすい病気なので、特に高齢犬と暮らす飼い主さんは日頃から小さな変化にも気づけるようにわんちゃんをいつも気にかけて観察するようにしてあげてくださいね。
病気や不調がありご飯を吐いてしまう場合。ごはんを飲み込むのに時間が掛かったり飲み込みづらそうな仕草を見せるなど。食欲不振の場合は食事自体に問題があったり、何かしらの病気を患っている可能性があります。
口や喉に炎症がある。
人間でも口内炎ができたり舌や頬の内側を噛んでしまった場合、刺激物が染みて食欲が落ちることってありますよね? 特にカレーやスパイス系など温かいものは染みて食べにくいものです。
わんちゃんのご飯は基本冷たい餌かカリカリしたドライフードですが、カリカリもまた口の水分を持っていかれるので口内炎やそうしたデリケートな口内事情には嫌なものがあるのかもしれません。
歯周病や口内炎などやまた喉の炎症による痛みがあれば、咀嚼による直接的な痛みやドライフードが刺さったり水分が持っていかれてしまう結果、口内の摩擦が増して刺激が増す事によって痛みが増えごはんを食べることを嫌がることがあります。
短頭種など種類的に多い病気や誤飲の可能性
ブルドックやボストンテリア、シーズーなどの短頭種とされる種類では軟口蓋過長症(なんこうがいかちょうしょう)という病気によってうまく食べられない・飲み込めないなどの可能性があります。玩具の誤飲などによって喉を詰らせている場合もあるそうです。
食欲不振と機能低下
腎不全やガン・リンパ腫といった病気の場合、また夏ばて・食中毒といった場合にも食欲が落ちるといった状態が見られます。夏ばてはよく真夏の動物園とかで動物がグテーっとしている映像を猛暑のニュースで見たこともあるかと思いますので、そう長期化しなければ焦る必要はないでしょう。
また、消化器官の腫瘍や消化官の機能低下も考えられます。もともとの持病はないか、ごはんを食べない以外はどんな様子なのかよく観察しましょう。
ストレスで食べない
環境の変化からくる緊張や不安から食べない場合や運動不足、お留守番が多いなどのストレスで食べないということもあります。ストレスで食べないのは環境の変化なのか、不満的ストレスなのかを見極めて適切な対応が必要です。
家族間の不仲や家庭問題ならば動物にも獣医にもどうしようもないので、家族でメンタルクリニックやカウンセリングに行くことをお勧めするぐらいしかできませんね。私は家庭を持っていないので大変さは分かりませんが、ストレス社会と言われている現代で様々な苦労や問題があると思います。
評判のいいカウンセラーや専門資格を持った医師にカウンセリングをしてもらうだけでも、解決に至らなくても心が落ち着いて幾ばくか心が楽になるかもしれません。家庭の問題は子供もですがわんちゃんも機敏に察知してしまいます、心当たりがあるならばご家族で受診するのも手だと思います。
環境の変化に弱い犬の場合、ペットホテルの利用時や入院中にごはんが食べられないことがあります。また、家族での旅行に一緒に連れていく場合でも食べられないことがあります。家族がいれば環境が変わっても食べられるのかどうかでわんちゃんの事を考えてあげましょう。
家族がいてもいなくても変わらないという場合には極力ホテルに預けなくて済むように、どうしても預けなくてはいけない場合にはわんちゃん自身がが信頼している友達や親せきに預けるようにしてあげましょう。不満的ストレスの場合には何が「足りないのか」もう一度わんちゃんとの係わり方を確認していきましょう。
ご飯を食べない例外編
病気でもないしストレスでもない、そして夏ばてなんかでもない、わがままで食べないだけと言うだけも意外とあったりします。この話は猫には餌の好き嫌いがあって嫌いな餌は何日と出されても絶対に食べないか死なない程度にしか口にしないなんて話もありますが、わんちゃんにも実はあるんです。
ドライフードを食べないからおやつをあげたりトッピングをあげたり、手をかけてあげたりしている場合『食べないとご飯のグレードが上がる! 』とわかってしまっているんです。なので食べない代わりにおやつをあげたりするのは辞めましょう。
また昔のペット飼育事情ならあったかと思いますが食べない場合、『そのまま置いておけば腹が減れば食べたいときに食べるだろうと』出したままにしておくなんてことがあったかと思います。衛生的に良くないのと食事の食いつきが健康チェックのポイントになるので出したときに食べなければ片付けるようにしましょう。
アレルギーや病気に配慮した養生食は美味しくないことが多いと言われています。病院の食事が薄味で美味しくないとぼやくのと一緒で、わんちゃんのも犬からしたら物足りない味なんでしょうね。
そういう時はいつも与えているごはんにひと手間加えることで、食べてくれるようになることもあります。
1)ドライフードの匂いが立つようにお湯を少量~ふやける程度かける。(匂いが増すので食欲が出てくる場合があるそうです。)
2)ただのお湯の代わりにササミなどの茹で汁を使う。
3)少量のヨーグルトをあえる。
4)ウエットフードとドライフードを混ぜてあげる。(ウェットにしたら食べるようになったという話もあるので、この点は効果が期待できるかもしれません。)
5)手作りトッピングをしてあげる。(過去記事で無添加ふりかけのテーマがありましたので関連記事で掲載しておきます! )
わんちゃんの健康をチェックするポイントとなるのは排泄と食事です。ご飯を食べなくなる事で体調不良や病気の早期発見につながることもあります。日ごろからよく観察して、変化にいち早く気がつき早期発見ができるようにしましょう!
犬が食欲は無いようだけども水は飲む?! 安心していいの!?
犬がごはんを食べないけど水だけは飲む場合、何らかの疾患がある場合もあれば老衰のため食が細くなってしまい食べなくなる子もいます。そして、犬は自分の最期がわかるために時が近づいたら内臓に物を残さないようにするそうです。
食べない、飲まない、下痢の便として外に出す傾向にあるそうです。勿論老衰で死期を悟り自分の意志で準備を始める場合もありますが、そうじゃない場合もあります。
水しか飲まない理由
やはり季節の問題や要因が大きく絡んでおり、老犬になると体力的なものもあって夏ばての要因があります。熱中症の問題もわんちゃんにはあるので水をしっかりとってくれてるだけでも飼い主としては幾ばくかは安心できますね。
水しか飲まない理由、食の好みが変わった場合。
よく人間は年を取ったりお酒を飲むようになったら、食べ物の趣味が変わる場合があります。わんちゃんも同じで加齢と共に嗜好が変わる場合があるんです。
老犬になってこれまで食べていたごはんを食べなくなった場合、ドックフードの種類を変えてみましょう。シニア犬向けのドッグフードはその機能によって、種類も豊富に揃っているのでわんちゃんの年齢に合わせたものを食べさせてあげるとよいでしょう。
またふりかけやトッピングのように手作りで作ってあげるという方法もあります。中には途中まで人間の食べ物と工夫をして一緒に調理することができて光熱費や節約など手間がかからない場合もあるので、もしかしたらドックフード代などトータル的コストで見たら節約になるかもしれませんね!
しかし一番危ないのはやはり素人判断です、万が一を避け早期発見をするためには病院で診て貰うのが一番大切ですね!
犬吐いた!? 危険な吐き方とポイント紹介!!
わんちゃんは食事の方法や消化の仕方が理由で、体に問題がなくても吐くことがあります。ですがやはり病気が起因となって吐く場合もあります。
今回は簡単な見分け方として危険な吐き方をご紹介したいと思います。
1日に2回以上吐いていないかどうか?
一日二回以上吐くのは危険です、犬は人より吐く頻度自体は多い生き物だったりします。しかしまず一日に二回以上というのは、普通に見ても多いし異常です。
吐くというもの自体は二種類あるそうです。1つは『嘔吐』もうひとつは『吐出』というものです、『嘔吐』は食べたものが胃までいって何かしらの原因で吐くことを言います。特徴として食べてから吐くまでにタイムラグがあるんです。
『吐出』とは食べたものが胃までいかず、食道の段階で吐くことをいいます。タイムラグが殆どないのが特徴ですね。原因は食道のトラブル、食道炎や食道拡張症などの可能性が高いです。勿論食べすぎで吐く場合もコレに該当するので絶対に病気だと言い切る事はできません。
食べ過ぎたり心当たりのない場合、確実に病院で診察を受けましょう。
特に確認しなければいけないことは1日に何回吐いたかです。1日に2回以上吐いた場合は危険です。最悪の場合は、次の日に死んでしまうこともあります。吐きすぎるとエネルギーを使いますし、脱水症状も起こすので症状が悪化する可能性があることも理由のひとつなんです。
食べた直後に吐いていないかどうか?
食べてすぐ吐くという事は食道のトラブルの可能性が大きいです。上記にもあげたとおりタイムラグが殆どないのが特徴で、原因は食道のトラブル、食道炎や食道拡張症などの可能性が高いです。食べすぎもありますので100%病気と判断出来ないので心当たりのない場合は病院へ行きましょう。
嘔吐物に異物が混じっていないかどうか、その後食事や水を飲んで吐かないかどうか?
嘔吐物を箸などでかきわけて、何を吐いているかを確認することで危険かどうかわかる時があります。朝食べたものをそのまま吐いている事が分かったりする場合もあります、それは消化ができていないという事なので当然おかしいという事になります。そしてできれば嘔吐物を獣医に持ち込みましょう。
確認するポイントは異物がないかどうか? そして消化状況です。
★嘔吐物の全体に血が混じっている、異臭がする場合。
この場合、一部に血がついている時は吐く際に食道が切れただけの可能性もあります。ですが全体に血がにじんでいると危険です。
異臭明らかな異臭がする場合は、危険な嘔吐と見てください。
上記のポイントに加えて、目が泳いでいるなど元気が無い。ぐったりしている、水も飲もうとしない、下痢もしている。など目で見て分かる症状が見受けられたら急いで獣医へ受診してください。人間で言うなら迷わず119番!! の状態と思ってください。
犬がご飯を食べない、全体まとめ!
犬がご飯を食べないというのは気分やわがままによる要因から、加齢の問題。そして病気による問題と幅広い容易が絡むことが分かりました。
一番安心なのはやはり専門医師に診て貰うことだと思いますが、大切なのは普段から飼い主がわんちゃんの様子をきちんと観察して把握しておくことだと思います。
それでは振り返ってみましょう。
- 犬がごはんを食べない理由は様々で気分、老化、病気による要因があります。
- 犬が水しか飲まない場合、夏ばてや食の好みの変化、老犬なら自分の最期の準備をしてる可能性があります。
- 吐き方には危険な吐き方があり、一日に二回以上吐くのは基本的に危険です。
吐き方はケースバイケースで食べすぎなどもありますが、食べてからのタイムラグの無い吐き方や朝食べたものが消化されずに吐いてる場合などはやはり危険な吐き方です。
また嘔吐は場合によりアレルギーが絡んでいる場合があります、やはり一番安心なのは病院で調べて貰うのが一番でしょう。その場合嘔吐物や可能なら糞尿を採取して持ち込むといいかもしれませんね。
わんちゃんの健康は飼い主さんの日々の観察にかかっております、何気ない変化にあれ? 程度からでもかまいません。小さな積み重ねと日々の生活を楽しみながら、無理のない範囲でやっていけるといいですね!
最期まで閲覧ありがとうございました!