最近愛犬が太ってきたけど、少しぐらいぽっちゃりしていたほうが可愛いと思っていませんか?
見た目ではそこまで太っていないと感じていても、実際はもうすでに「隠れ肥満」になっているかもしれません。
私は先日、テレビでびっくりするほど太ってしまった犬を見て、なんとも複雑な気持ちになりました。
きっと飼い主が可愛さあまり、ご飯やおやつを必要以上にあげてしまったのでしょう。
でも、その行為は、本当に可愛い愛犬の為なのでしょうか?
犬が肥満になってしまうと、人間と同様、体に様々な病気をもたらす危険性があります。
犬は自分で勝手にご飯を食べれませんよね。
何かしらの太ってしまう病気を持っている場合もあるのですが、それ以外で太ってしまう原因は私たち飼い主側の管理でしっかりと防ぐことができるのです。
そこで、今回は「犬が太る原因とリスク」「簡単にできる肥満判定方法」「ストレスがない上手な肥満の防ぎ方」をご紹介します。
私たちを日々癒してくれる愛犬の健康を守るのは、私たち飼い主の義務です。
健康で長生きしてもらうためにも、しっかりと知識を身に付け、日頃の体調管理を欠かさないようにしてあげましょう。
危険がいっぱい!? 太ることによるリスク
犬が太ってしまうと、体が重くなかなか思うように動けずストレスが溜まったり、体調にも異常が現れてしまうかもしれません。
人間も太りすぎて肥満になってしまうと、さまざまな健康障害が現れる場合があります。
これは犬も一緒で、小さな体にリスクを与えてしまうのは、とてもかわいそうですよね。
もしこのリスクを知らなければ、愛犬の命が危険に晒されていることを知らずに過ごしてしまうかもしれません。
こちらはリスクの一部に過ぎませんが、このような症状や病気になる可能性があるのです。
・生活習慣病
・免疫力の低下
・関節炎
・椎間板ヘルニア
・呼吸器系の病気
・皮膚炎
・便秘
・糖尿病 など
でも、まずは太ることでどんなリスクがあるのかを知っていれば、飼い主としての行動も責任を持つことができるよね。
まずは太ってしまうことは、たくさんの健康障害の原因になることを覚えておいてくださいね。
そのおやつ必要!? 太る原因は飼い主にあることも
こんな日常の風景よくありますよね。
食事の時間までの繋ぎとして、ちょっとしたおやつをあげてしまう。
私もよくやってしまうので、『少しぐらいなら』とあげてしまう気持ち、とてもわかります。
でも、ちょっと待ってください。
おやつやえさの与えすぎは、犬にとって、とてもリスクが大きい行為なんです。
勝手に食べることのできない犬が、肥満になる最も身近な原因は、飼い主さんによる「与えすぎ」があげられます。
えさの量は計っている方も多いかもしれませんが、おやつは事あるごとにあげてしまう方も少なくないんじゃないでしょうか。
1回の量は少なくても、1日に何度もとなれば、
『塵も積もれば肥満にもなる』のです。
おやつやえさ、こんなあげ方していませんか?
- 適量でない…愛犬の1日に必要なカロリー以上の量を与えている
- 質が適切でない…1歳過ぎているのに、幼犬用のえさを与えているなど
- 回数が多い…欲しがる分だけ、ご褒美として頻繁におやつを与える
- 時間が決まっていない…食事時間が毎日バラバラ
もしこれに該当する場合は、愛犬が肥満になってしまう前に、食生活を見直してあげましょう。
犬の1日に必要な摂取カロリーがわからない場合は、獣医師に相談すれば教えてもらえますよ。
しかし全くご褒美がないのも、犬にとってもストレスが溜まるものです。
飼い主である私たちが、食事の量を調整し、おやつはカロリーの低いものにするなど、しっかりと肥満対策や食事管理をする必要がありますね。
手術後の食事に注意! 避妊去勢手術による肥満
「食事量や運動量は変わってないのに、避妊や去勢の手術をしたあとから、なんだか少し太ってきた。」
と心配をされる方も多いようです。
実はこれ、避妊去勢手術が原因で太っているかもしれません。
避妊や去勢の手術をすると、ホルモンバランスが崩れ、基礎代謝が落ちると言われており、その結果必要なエネルギー量が減るのです。
そのため、手術前と同じ量のえさを与えていると、消費できずにどんどんと蓄積され、結果的に太ってしまうのです。
ホルモンのせい!? 内分泌系の病気
内分泌系の病気は、体内のホルモンバランスが崩れることにより発症します。
内分泌系の病気にかかると、皮膚や内臓が腫れることで、太っているように見えることもあり、中には実際に肥満になってしまったり、酷い場合は失神を起こしてしまうこともあるのです。
その中でも、代表的なものがこちら。
病名 | 症状 |
糖尿病 |
尿の量が増える |
クッシング症候群 |
多食,多飲多尿 |
インスリノーマ(低血糖症) |
元気や食欲の低下 寝てばかりいる ふらつく、震える ヨダレを垂らす |
病気は怖いですが、初期段階で発見できれば、その後の治療もしやすく、早く治ります。
何か少しでも気になる症状が現れた場合は、早めに獣医師に相談することをオススメします。
うちの子は大丈夫? 犬の肥満判定方法
ラテとマロンの健康のためなんだよ。
ここは大人しく体重測ろうよ。
それ以外に、ボディー・コンディション・スコア(BSC)という肥満の判定方法もあるんだ。
肥満判定方法(BSC)
愛犬が肥満になっていないかを判断するには、犬による適正体型を知る必要があります。適正体型とは、見た目や体を触った感覚で簡単に判断できます。
犬種により、一頭一頭適正な体が違うので、その子にベストな体型を普段から知っているのはとても大切ですね。
BSCのチェックポイントは肋骨と背骨と腰骨。
理想体重の10%から15%を超えてしまうと肥満と判定します。
まずは、こちらの表に合わせて、簡単にチェックしてみましょう。
引用:ロイヤルカナン
肥満を防ぐには?
犬は食べることが大好きです。
さっき食べたばかりなのにまた欲しがるのは、満腹にならないという本能や習性からくるともの言われています。
犬の祖先である狼は、群れで過ごし、集団で狩りをします。仲間分の獲物を狩る必要があり、必然と大きな獲物を狙うのです。
しかし、大きな獲物が取れる確率は低いため、成功した場合にはなるべく多く蓄えられるように大きい胃袋を持つのだそうです。
そのため、犬も胃袋に大量に食べ物を詰め込むことを当たり前のようにしてしまうのです。
これまで説明してきたように、飼い主側の管理が問題の場合であれば、簡単な工夫や対策で肥満が防げますよ。
簡単な予防法
- 代謝に見合ったフードに変える
- 減量に適したドッグフードを選ぶ
- 充分な運動(愛犬と一緒に運動することで、自分のダイエットにも繋がるWメリット)
- すぐにおやつが食べられないように、知育玩具の中に入れる
- おやつを投げて取りに行かせる
- スキンシップやゲームをして、しっかりとコミュニケーションをとる
減量に適したドックフード
オススメ知育玩具
最近愛犬の体型が気になる方は、ぜひ参考にしてみてください。
まとめ
今回は、犬が太る病気や原因、太ることの体へのリスク、肥満チェック方法、予防策をご紹介しました。
愛犬の体調管理や健康管理は、飼い主である私たちの大切な役目だと実感しました。
かわいさあまり、おやつばかりあげてしまうのは、犬の体のことを考えたらよくない行為だったんですね。
最後にもう一度大切なポイントをおさらいしておきます。
- 太ることは、とても大きなリスクがある
- 飼い主による原因、去勢避妊手術による原因、病気による原因がある
- 見た目と触った感覚で、簡単にできる肥満判定方法
- 肥満を防ぐために、飼い主が簡単にできる対策
毎日の愛犬の様子は、私たちが一番よくわかっていますよね。
少しでも、「あれ?」と気になることがあれば、迷わずに獣医師に相談しましょう。もしも病気が見つかっても、早い段階であれば早期治療に繋がり、犬にとっても負担が少なくなります。
現在肥満でお悩みの方は、まずは、簡単にできるおやつの量やあげ方の対策を初めてみてくださいね。