犬が吠える人と吠えない人の違いとは?実はこんな理由だった

先日久しぶりに高校時代の友人に会いましたが、そこで吠えるのことが話題になりました。

友人は宅配の仕事をしているそうですが、実は昔から犬に吠えられることが多く、犬は大の苦手なんだそうです。

今の仕事を選んだ時も、吠えられる事など全く考えていなかったそうですが、始めてみたら、思いのほか犬を飼っている家が多くて、吠えられるとやっぱりびっくりしてしまう、とこぼしていました。

上司にも相談したそうですが、上司は、「自分だって犬に吠えられてびっくりすることがあるから、要は慣れと気合だよ」と根性論的なアドバイスしかくれなかったそうです。

友人が困っているのは気の毒だし、愛犬家としてもここは黙っていられないと思い、それから犬が吠える人と、吠えない人の違いって何なのだろう?って結構突っ込んだ話になりました。

あなたは自身は犬に吠えられたことがあるでしょうか?犬が吠える時には、さまざまな背景があります。とても一言で言えるものではありません。とは言え、やっぱり犬に吠えられたくありませんよね。

そこで今回は、シチュエーション別に犬に吠えられる原因と対策についてお話します。これを読めば、あなたも犬の気持ちが分かりますよ。

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吠える犬の気持ちを理解しよう!彼らの習性からわかること

犬に吠えられる人は、犬を怖がっているからだ、とよく言われていますが、犬は自分の置かれた状況に応じて様々な吠え方をします。

犬の吠え方10種
  1. 興奮吠え→うれしいとき、楽しいとき、あるいは他の犬と喧嘩になった場合も。
  2. 要求吠え→飼い主に対して何らかの要望がある。
  3. 痛み吠え→体に苦痛を感じた。
  4. 挨拶吠え→人間ではなく、犬同士が出会ったときの挨拶。
  5. 制止吠え→人や他の犬が、自分に対してやっていることを、やめてほしい。
  6. 警戒吠え→見知らぬ人が近づいたり、自宅に来客があったとき。
  7. 警告吠え→相手に対し、これ以上近づくな、あっちへ行けというサイン。
  8. 恐怖吠え→予期せぬ物音などに恐怖を感じた。
  9. 不安吠え→飼い主と離れることに不安を感じる。分離不安とも。
  10. 遠吠え →仲間を呼ぶため。

これが理解できないと、犬を可愛がっているつもりが、実は恐怖感や不快感でストレスを与えていて、突然吠えられてびっくりする、なんてことになるかもしれません。

 

犬が飼い主以外に吠える場合①郵便配達員に吠える

吠えるのは警戒しているから

犬は、初めて会う相手がどういう人間か解らないうちは、警戒します。そして警戒している間は、相手を威嚇する意味で吠えることがあります。まずその前提を頭に入れておきましょう。その状態の犬にさらに不安を煽るようなことをすれば、下手すると噛みつかれる可能性だってあるんです。

宅配や郵便配達の人は、犬のテリトリーに無断でやってくる侵入者です。だから犬はこれを追い払おうと必死になって威嚇し吠えます。早く出て行け、と。配達の仕事はそんなに時間がかかりませんから、犬が吠えている間に終わって去っていきます。

すると犬の頭の中では配達人=吠えれば逃げるヤツ、と学習されて次に来たらまた吠えます。こうして犬にとっての成功体験が積み上げられるので、宅配する人には気の毒ですが、吠えられるのが宿命のようになってしまいます。

配達員の立場からすると、犬に吠えられるだけならまだしも、噛みつかれてはたまりません。外飼いしているなら、ポストやインターフォンのある場所まで、犬が来れないようにリードの長さを調整したり、ケージの場所も離しておくなど、配慮して欲しいです。

屋外のポストに配達するだけならば、室内で飼っている場合は対策がいりませんが、荷物の受け渡しに印鑑が必要で、宅配員が玄関内まで入って来ると今度は屋内飼いの犬も玄関まで駆けつけて、テリトリーに侵入してきた不審者に吠えることになります。

不測の事態を避けたかったら、一時的にケージやサークルに入れておくのもいいかもしれませんが、そうした手間をかけるより、最初からワンちゃんが玄関に出られないよう、柵を設けてしまうのが、安全確実な対策です。

僕の友人は、配達先の玄関で、家の中から飛びかかってきた犬にびっくりして、荷物を落としてしまったそうだよ。
それでお友達は大丈夫だったの?
ああ、幸い友達にけがはなかったんだけど、そのとき落とした荷物の中身が壊れてしまったそうだよ。
そんなことに?あらあら本当に大変だったのね。

 

犬が飼い主以外に吠える場合②来客に吠える・噛みつく

宅配サービスは玄関までしか来ないので、比較的対策は容易でしたが、室内までお客さんが入って来るときはどうしましょう。

犬はもとは群れを作って生きていたので、本能的に自分の群れの仲間を守ろう、という意識があります。ですから見慣れない人(来客者)が近づくと、犬は警戒して、群れの上位者である飼い主に、不審者の接近を知らせるために吠えるのです。これは警戒吠えです。

その一方で、人間好きなワンちゃんだと、遊んでくれるのでは?という期待の想いもあって興奮しています。この場合吠える意味は、興奮吠えです。

犬が子供のころから自宅に頻繁に来客が来るようだと、それがいい社会教育になるので、犬も自然と来客にも慣れますが、そうした環境で育たず、成犬になってしまった場合は警戒が強くなるので、ちょっと工夫がいります。

噛みつき防止だけなら来客中はケージに入れっぱなし、でもとりあえずの目的は達成できますが、しつけで治せる場合もありますのでここでは2つご紹介します。

①お客さんを外まで、犬と一緒に迎えに行く

あらかじめ来客が解っているなら、近所の駅やバス停など家の外を待ち合わせ場所に決めて、そこまで犬と一緒に迎えに行きます。そして家に着いたら、お客さんに先に入ってもらい、犬はその後に入れます。そうすると犬のテリトリーを守る意識を薄れさせることができます。

室内に入ったら、お客さんからワンちゃんにおやつをあげてもらうと、更に効果的です。でも直接手で与えると、犬が噛みつく恐れもあるので犬のいる所に投げ与えてもらうと良いでしょう。

②来客役を友達にやってもらう

これは友人がいないとできないのですが、時間を指定して友人に自宅まで来てもらいます。そして犬に友人が到着する少し前の時間におやつを与えて、食べ終わったところで友人に登場してもらいます。

これを繰り返すと、来客が来るとき=おやつがもらえる(いいことがある)と学習されます。結果、来客が歓迎すべきこと、という認識を刷り込むことができます。

ここまで付き合ってくれる友達も、なかなかいないかもしれないけど、やってみる価値がある訓練だよ。
犬が苦手なお友達ならいるけどね?
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2018年12月7日

 

初めて会った犬と仲良くなる方法

犬と仲良くしたいなら、これから挙げることをよく覚えておいて欲しいね。とにかく相手が不安がったり、緊張していないか、様子をよく見ることが大事だよ。

いきなり近づかない

初めて会った犬に、無理に近づこうとしてはいけません。犬も初めて会う人は警戒しています。基本的に、犬から近づいてくるのを待ちましょう。或いはこちらから近づくにしても、少しずつ近づく方がいいです。犬が自分で近づいてきて、あなたの臭いを嗅ぎ始めれば、コミュニケーションが開始されています。

いきなり頭をなでない

人間側からすると、撫でてあげるのは友好的な態度を表しているんだから、いいんじゃない?と思うかもしれませんが、まず犬は上から触られるのを嫌います。犬の目の前であまり手を動かすのも良くありません。犬の様子を見て、緊張が解けていて触っても大丈夫そうなら、手をグーに握ってゆっくり、そっと出しましょう。

犬の目をじっと見る

犬は目をじっと見られるのを嫌います。それは犬にとっては、ケンカを売られているようなものです。もし犬を見たかったら正面で無く、斜めや横からこっそり見ましょう。

テリトリーに侵入する

皆さんも、犬を外飼いしている家の敷地に入ろうとして、吠えかけられた経験があると思います。室内飼いだと、他人がその家の玄関の中に入ったり、犬のパーソナルスペースに近づいたりすると、自分のテリトリーを守るため相手を威嚇して吠えたてます。メスよりもオスにこの傾向がより強く見られます。

大きい音や声は苦手

女性より男性の方が吠えられやすいそうです。低い声の方が警戒されるので、それが関係しているようです。でも甲高い声で叫ばれるのも嫌がります。いずれにせよ、犬は大きい声を不快に感じますので、仲良くしたいなら大声や大きな音を出すのは控えましょう。

犬を怖がっている

犬が苦手な人は、犬を前にすると、おどおどしたりそわそわして、落ち着かなくて、いかにも挙動不審に見えるので、犬も「コイツなんだか様子が怪しいぞ」と警戒します。多分この辺りが犬が苦手な人が犬に吠えられやすい、と言われる理由ではないかと思います。

表情が見えない

犬は臭いだけでなく、相手の表情からもその様子をうかがっているのです。ヘルメットでもかぶっていたら、まず警戒されますが、マスクも表情が伺えなくなるので、警戒心を刺激する事があります。

 

犬が飼い主に吠える場合①旦那にだけ吠えるのはどうして?

家族の中でも父親は、仕事で家を空けて自宅にいる時間の短い場合が多いです。日本ではよくある光景ですが、そんな父親を犬は、家族であると認識していない可能性があります。

犬の面倒は奥さんが主に見て、子供は散歩や遊びに犬を連れて行ってくれる中、旦那さんはたまにしか顔を見なくて、あまり一緒に遊んだり、散歩したり、ご飯をもらった憶えも無いので、犬の頭の中では外からやってきた怪しい人、警戒する対象、という図式が出来あがってしまいます。

そして犬から家族と思われず、警戒対象として認識されてしまった旦那さんは、吠えられてしまうのです。

単純に父親が犬との接点が少ないだけなら、もう少しコミットしてもらって、他の家族メンバーは、犬の前でも父親を尊重する態度を見せれば、犬も飼い主の態度から、「この人は飼い主さんから見ても大事な人なんだ」と理解して、吠えたりすることもなくなるでしょう。

理想的には、犬を飼うのは家族が一人増える、くらいの気持ちでいていただけるとよろしいかと思います。そうなると当然旦那さんも含めた、家族全員の合意が大事です。

犬の育て方は、家族で統一して同じように対応するのが原則です。家族のメンバーによって、しつけ方が違うと、犬は混乱してしまうからです。

犬の世話も、なるべく家族全員で分担したほうが、円滑なコミュニケーションを築きやすいです。こうした環境で犬を飼っていれば、犬から家族と認識されない、ということは起こりません。

でも逆に、旦那さんに限らず家族のメンバーが、犬と付き合いたくなかったり、嫌いだったりで、犬に独自のルールを適用して、他の家族と違う対応をすると、その人だけ部外者と思われたり嫌われて、犬から吠えられる、という場合があります。

これはもう、犬というより完全に僕たち人間の側の問題だね
うーん確かに家族のメンバーごとに、別々のことを言われたら、あたしたちはどうしていいか分からなくて、混乱しちゃうわね。

 

犬が飼い主に吠える場合②自分だけ吠えるのはどうして?

犬に嫌なことをしたから?

別に犬嫌いでもないし、周りの人には吠えないのに、何故か自分だけ吠えられるという方、実は無意識のうちに犬にとって嫌なことをやってしまっているのかもしれません。犬をいらいらさせるような行動が多い人は、嫌われやすいです。

扱いが雑だったり、大きい声を出したり、急に触ってきたりと、嫌がる事ばかりする人の近くでは落ち着いていられませんからね。犬に嫌がられて、ひとたび「嫌な奴」と認定されると、顔を合わせるたびに吠えられることにもつながります。

といっても、爪切りやトイレのしつけのような、日常的にやらなければならない世話で嫌がられていると、困りますよね。嫌われるからと言って,やらないわけにも行かないですから。そうした場合はこちらの記事も参考にしてみてください。

犬の要求吠えはどうするか

飼い主に対してやって欲しいことがあるとき吠えるのを、要求吠えと言います。例えば来客など、テリトリーへの侵入者に対して警戒して吠えるなら、玄関に向かって吠えます。

でも、ごはんが欲しい、散歩に行こう、おやつがほしい、などの要求があって吠えるなら、飼い主に向かって吠えます。

要求吠えで、いちばんまずい対応は、そのまま要求に答えてしまうことです。そうなると犬は、次も吠えれば要求が通る、と学習して吠える行動を強化してしまいます。

飼い主の対応としては、まず犬が落ち着くまで、無視しましょう。そして吠えるのが止まって落ち着いたら、必要に応じて犬の要求にこたえて上げましょう。

或いは「待て」や「おすわり」などの命令を出して、犬がそれに従って、落ち着いてから与えるのも良いやり方です。

大事なのは、吠えるのがうるさいから、と根負けして要求を聴かないこと。犬が落ち着くか、命令に従うかのワンクッションを置いたうえで、要求するものを与えるのです。

このように対応すれば、落ち着いていたり、飼い主の命令に従えば、欲しいものが得られる、と犬は学習するので、要求吠えを防止できます。

階級意識で吠えてくる?

犬は階級意識が強いので、家庭内での立場が低い人や重要でない人は、自分よりも下と思って吠えることがあります。(お母さんはごはんをくれるから偉い人、お父さんはたまにしかいなくて、何もしてくれないから偉くない、など)

もっとも犬は階級・序列意識が強いと言われていますが、それも一概に言えることでも無くて、種類によってもその意識に強弱があるそうです。

例えば、柴犬は階級を気にするけど、レトリバーは、争いが嫌いであまり序列を気にしない、などの違いがあります。一般に番犬や闘犬は命令で動くので序列意識が強く、一方で争いを好まない種の犬ほど序列意識も低くなる傾向にあるそうです。

もし犬が階級意識から家族メンバーに吠えてきているなら、その認識を改めさせる必要がありますので、まずは家族内での犬との付き合い方が、ちゃんと共有出来ているか、の見直しから始めましょう。

視覚情報で

犬は嗅覚は優れているけど視覚はそれ程でもないので、服を着替えて見た目が変わっただけで、それが同じ人と見分けられず知らない人が来たと思って吠えることがあります。あわてず臭いを嗅がせれば、飼い主だと気付いて落ち着きます。

 

まとめ

今回は、犬が吠える人と、吠えない人の違いについて紹介しました。

  1. 犬は自分の置かれた状況によってさまざまな吠え方をする
  2. 郵便配達や来客は、テリトリーに侵入して来た敵だと思って、警戒して吠える
  3. 来客に吠える、噛みつく、は訓練で防止できる
  4. 初めて会う犬と仲良くする方法を覚えよう
  5. 家庭内での犬への対応は、必ずみんなで共有して同じにする
  6. 犬の嫌がることはしない。でも甘やかすのもダメ

基本的に犬が吠えるのは、すべて理由あってのことで、習性を理解していればむやみと吠えられることも少なくなると思います。犬が嫌がるようなことはやらないのは当然ですが、要求吠えにそのまま答えてしまうのもまずいです。

よくワンちゃんの様子を見極めて付き合ってあげてください。飼い主の対応次第で改善できることは多いです。

最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。

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