愛犬と顔を近づけた時に、臭いと感じたことありませんか? いくらお風呂に入れていても、毎日顔を拭いても異臭が取れないという、わんちゃんもいると思います。わんちゃんが臭いと、お散歩で外に出る時やお客さんをお家に招く時に恥ずかしい思いをしますよね。
自分の可愛いわんちゃんを周りの人に臭いなんて思われるのは、飼い主として絶対嫌ですよね。私も友人や知人に、ラテとマロンが臭いと感じられるのは、とても悲しいです。なので、ラテとマロンをブラッシングをしたり、お風呂に入れたりと、こまめにお手入れをしています。
わんちゃんをどんなにお手入れしても落ちない頑固な異臭の場合、病気にかかっている可能性があります。今回の記事では、可愛いわんちゃんから異臭を放つ恐ろしい3つの病気をご紹介します。
愛犬にも膿が溜まる!? 蓄膿症が臭いの原因?
1つ目にご紹介する病気は、膿が溜まって異臭を放つ蓄膿症です。わんちゃんと顔を近づけた時に、いつもと違う臭いを感じたら要注意です。目ヤニや涙が臭いなら、顔を拭き取ってあげれば良いのですが、鼻から感じた場合は蓄膿症の可能性があります。蓄膿症は、人間でも口臭等につながる臭いを伴う病気です。
蓄膿症は、鼻が臭いだけではなく、他にもいろいろ症状があるので、これから見ていきましょう。
鼻に膿が溜まって臭い
わんちゃんも、人間と同じで鼻炎になり、鼻の中に膿が溜まって蓄膿症になります。以下のような症状が出ている場合は、蓄膿症だと疑った方が良いでしょう。
- 鼻から異臭がする
- ねばねばした濃い鼻水が出る
- 頻繁にくしゃみをする
- 鼻血が出る
- 鼻周辺が腫れる
- 目ヤニが大量に出る
- 鼻づまりで荒々しく呼吸をする 等
鼻になんらかの異変があると、私たち人間でもかなり苦しいですよね。わんちゃんが鼻づまり等で苦しそうにしているのは、見ていてとても辛いです。日々のわんちゃんとのふれあいで、すぐに異変に気づいてあげられるようになりたいですね。
次は、どのようにしてわんちゃんが、蓄膿症のもとである鼻炎になるのか原因を見ていきましょう。
- 鼻の中にゴミが入ってしまう
- 鼻の周りの怪我や腫瘍
- 鼻とつながっているお口の病気(歯周病)
蓄膿症は、わんちゃんの顔周りの怪我や病気に注意してあげることで、予防することができます。もしも、鼻を怪我してしまったり、普段よりも鼻を気にしていたら、少し様子をみて病院に連れて行くことをおすすめします。
もしも、鼻の蓄膿症にかかっていた場合は、次のような治療方法があります。
- 鼻に管を入れて、生理食塩水等の薬品で膿を洗い流す。
- 吸入器を用いて、鼻や喉の炎症している部分に薬剤を噴霧する。
- 抗生物質の投与で、蓄膿症の原因である鼻炎の炎症を抑える。
- 歯周病が原因の場合は、歯垢や歯石の除去等の治療を行う。
鼻の蓄膿症の治療では、命に関わる大きなリスクはないので、医師がおすすめする適切な治療法を選びましょう。
子宮も蓄膿症になる
蓄膿症と聞くと、鼻の病気だと想像すると思いますが、実はわんちゃんの場合、子宮も蓄膿症になることがあります。放って置くと死に至る可能性がありますので、毎日わんちゃんとふれあって早期発見を心掛けることが大事です。では、どのような症状が出たら、危険信号なのか見ていきましょう。
- 陰部から臭いのある膿が出てくる
- 食欲がなくなる
- 多飲多尿になる
- 交尾していないのに、お腹が膨れてきている
- 陰部が腫れる
特にお腹が膨れて来た場合は、大量の膿が溜まっているので、他の症状も確認できる場合はかなりの危険信号です。速やかに、病院に行くことをおすすめします。
子宮の蓄膿症は、4頭に1頭のわんちゃんがかかると言われているほど、かかりやすい病気です。また、高齢になればなるほど確率は高くなります。
原因としては、わんちゃんのホルモンバランスが崩れて、子宮内の免疫力が低下した時に細菌感染を起こして蓄膿症になります。予防の方法としては、陰部を清潔に保ちこまめにチェックしてあげることと、避妊手術を受けることです。
また、子宮の蓄膿症にかかっている場合は、次のような治療方法を行います。
- わんちゃんの状態が良ければ、子宮と卵巣の摘出手術をする。
- わんちゃんの状態が悪ければ、抗生剤を投与して体力が回復してから手術をする。
- 膿の排出を促す薬を飲ませる。(時間がかかったり、完治しない場合もある。)
子宮の蓄膿症を治療する方法では、子宮と卵巣の摘出手術をする際にわんちゃんの命に関わるリスクがあります。なので、手術をする際は、よく家族で相談してから決断してください。
皮膚の病気も異臭を放つ!? 膿皮症が臭いの原因?
2つ目にご紹介する病気は、シャンプーをしても臭いが落ちないのが特徴の膿皮症です。蓄膿症と違い皮膚全体が発症の可能性があり、いつもと違う異臭がしたら次の症状がないか探してみてください。
- 痒がっている
- 大きなニキビができている
- カサブタができている
特にニキビ等の発疹が出ている場合は、わんちゃんが掻きむしることで膿が強い臭いを発するので、注意が必要です。膿皮症になってしまった場合は、病院に行くことか、シャンプーをしてあげることが大事です。
膿皮症だけに関わらず、皮膚病に効果的なシャンプーのやり方をご紹介します。
- 薬用シャンプーを選ぶ。
- 濡らす前にしっかりブラッシングをする。
- ぬるめのお湯で、お尻から頭にかけて濡らす。
- 水洗いをする。
- シャンプーを付けて洗う。
- シャンプーを洗い流す。
- しっかりドライヤーをかける。
普段は、上記の手順で月1~2回シャンプーをしてあげると良いのですが、膿皮症などの皮膚病の場合は、週1~2回の頻度でシャンプーをしてあげましょう。逆に毎日、洗ってしまうと皮膚病が悪化する恐れがあるので気をつけましょう。
また、膿皮症だと診断された場合の、治療方法をご紹介します。
- 抗菌性のシャンプーで洗ったあとに、塗り薬を用いて治療する。
- 全身に膿皮症の症状が見られる場合、薬を飲ませて様子を見る、
膿皮症の治療の際は、特にリスクのある治療方法はないので、医師の方とよく相談して適切な処置を施しましょう。
お口の中は細菌だらけ!? 歯周病が臭いの原因?
3つ目にご紹介するのは、わんちゃんから口臭を感じる歯周病です。全体で約8割ものわんちゃんが歯周病になっている程、かかりやすい病気です。わんちゃんの口が魚臭かったり、生臭かったりしたらほとんどの場合、歯周病になっています。
また、お口と鼻はつながっていますので、歯周病が蓄膿症の原因となる可能性もあります。なので、しっかりわんちゃんの歯をケアすることが大切です。私がおすすめの歯をケアする4つの方法をご紹介します。
- 歯ブラシを使って、わんちゃんのお口をお掃除
- 歯磨きガムをあげる
- ロープや布を噛ませて、引っ張り合いをしながら遊ぶ
- 病院で歯磨きをしてもらう
特に歯ブラシを習慣化することで、歯周病になる確率はガクンと下がります。また、ロープや布の引っ張り合いで遊ぶ方法は、わんちゃんのストレス解消もできて一石二鳥です。どうしてもお家で歯のケアができない場合は、病院でも歯磨きをしてくれるので、ぜひ行きつけの病院へ行ってみてください。
もしも、歯周病になってしまった場合は、次のような治療を行います。
- 薬を飲ませて、歯周病の菌や炎症を抑える。
- 歯周病の原因である、歯垢や歯石を除去する。
- 歯垢や歯石の除去でも、どうしようもない場合は抜歯をする。
歯周病の治療では、歯垢や歯石を除去する際に、暴れてしまうわんちゃんに全身麻酔をする場合があります。全身麻酔は、わんちゃんの死因になる怖れがあるので、よく家族と相談してから決断してください。
こちらの動画では、歯磨きの道具や細かいやり方等のご紹介がされていますので、ぜひ御覧ください。
まとめ
ここまで、わんちゃんの異臭の原因となる3つの病気をご紹介してきました。最後に、これらのポイントをまとめていきましょう
- わんちゃんとよくふれあって、蓄膿症を予防しよう。
- 正しいシャンプーのやり方を覚えて、膿皮症を撃退しよう。
- 歯のケアを習慣化して、健康な歯を育てましょう。
わんちゃんから、いつもと違う臭いがしたら、不安ですよね。日々のわんちゃんとのふれあいから、異変をすばやく察知して的確な対処をすることが大事です。また、病気にならないために普段から、予防することを心掛けていきましょう。
最後まで、読んでいただいてありがとうございます。わんちゃんの病気をなくして、幸せな家庭が増えると良いですね。