かわいいわんちゃん。ご飯だよー、と言った時の嬉しそうな顔。無我夢中でご飯を食べている時の様子。
でも…
喜んで食べてくれるものだから、ついご飯やおやつをあげすぎちゃう。
自分が仕事で家を空けている時におじいちゃんがお菓子をあげちゃう。
その結果、気付いたら犬の体重が増えて、ダイエットをしなくちゃいけなくなっちゃった! ってことはありませんか?
それはダメです! 犬の肥満はリスクがいっぱいです。人間と同じく、糖尿病や心臓病など様々な病気になりやすくなったり、健康なわんちゃんより寿命を著しく縮めてしまうのです。
でも、色々な理由で散歩が出来ない人もいます。
- 犬が太っているため足腰に負担がかかる。
- 仕事の都合で時間がない。
- 室内飼いのため散歩が出来ない。
だから食事でダイエットをしたいんだけど、何かいい方法はないの、とお悩みのあなた! この記事を読めば犬の食事のダイエットはどうすればいいかが分かります。
食事療法食って何? 注意点も解説
まず、食事療法食って耳にしたことはありませんか? でもダイエットフードというものもあり、何が違うの? という疑問にお答えします。
食事療法食とは、色々な病気ごとに必要な栄養を配合したドッグフードのことです。
例えば、肥満用の療法食の場合、重い体重を支える間接に負担がかかるため、グルコサミンが配合されていたり、腎臓病用の療法食の場合は高消化性のたんぱく質が配合されていたりします。
一方、ダイエットフードとは、私が調べた限りダイエット(減量)が出来るドッグフード全般のことです。
ですから、低脂肪のものを使っていて体重コントロールが出来るドッグフードも、肥満の改善を目的とした食事療法食も、ダイエットフードということです。
犬の体重はどれくらいのペースで落とす?
犬の体重は急激に落とし過ぎてはいけません。 無理のないダイエットは、1週間で体重の0.5~1.5%前後、1ヶ月で体重の2~6%くらいを落とすペースだそうです。
分かりにくいので、具体的に説明すると、体重10kgのわんちゃんなら、1週間で50g~150g、 1ヶ月で200g~600gの計算です。
1ヶ月でこれだけ? と思うかもしれませんが、私たち人間とは体の大きさが違うので、何gではなく何%でみないといけないんです。
ちなみに人間の体重50kgだとすると、1ヶ月で1kg~3kgの計算です。こうすると、確かに無理のない範囲だと分かると思います。
ご飯だけでダイエットが出来る5つの工夫!
では、食事療法食や減量のペースについてお話ししたところで、次はわんちゃんのご飯を工夫して出来るダイエットを紹介していきます。
①ドッグフードの量を見直す
まず、あなたのわんちゃんに与えているドッグフードの量は適切でしょうか? もし、ドッグフード以外に余計なものを与えていないのに太ってきていたら、ドッグフードの量が多いかもしれません。
え? そんなはずはない! だって、ドッグフードの袋に書いてある給餌量の目安通りに与えてるんだから! と思っているあなた。
それ、ちょっと見直す必要があるんです。なぜなら、その目安量はあくまで目安です。栄養をどれだけ吸収出来るか、代謝で消費するカロリーなどには個体差があるので、体重の増加で見なければいけません。
多いと思ったら少しずつ減らして様子を見ましょう。
②ドッグフードをダイエットフードに変える(注意点もアリ)
今のドッグフードが普通のドッグフードなら、ダイエットフードに変えるのが1つの方法です。ただし、注意点があります。
それは、食事療法食は、勝手に使うのは好ましくないということです。
なぜなら、食事療法食は、特別に栄養の配合を変えているため、栄養の不足が起きる可能性があるからです。
食事療法食を与える際には必ず獣医師に相談してから与えるようにしましょう。
また、与え始めてからも定期的に獣医師の診察を受けて健康状態に問題がないか見てもらいましょう。
ちなみにうちのラテとマロンのドッグフードは、カロリーも控えめです。
③ご飯を食べる回数を増やす
犬はもらえる食事の量が増えるよりも、食事をもらえる頻度が増えたほうが喜びを感じるようです。
人間のダイエットと同じで、トータルの食事量は変えず、食事の回数を増やすことが減量に繋がります。
その主な理由は2つあります。1つは、栄養の吸収率を増やさないということです。お腹が空くと、栄養の吸収率が上がるようです。
ですので、ご飯を与える回数を増やし、空腹状態を作らないほうが同じ量のカロリーをとったとしても吸収されにくいという理論です。
もう1つは、食事誘発性熱産生を多く使うことです。食事をすると、食べた栄養が消化酵素で分解されて体の中に吸収されます。その時に代謝が起こってカロリーを消費するのが食事誘発性熱産生です。
つまり分かりやすく言うと、ご飯を食べるとそれが体の中に入って栄養になる時にカロリーを使うということです。
そのため、食べる回数を増やすことで、使うカロリーも増やせることが出来るようなのです。
ただ、食事回数によって太らなくなるとは言えないとおっしゃる獣医師の先生もいます。
④ご飯を食べにくくする
犬の祖先はオオカミです。オオカミは狩りで仕留めたお肉を食べるのに時間がかかります。そのため、満腹感を少しずつ感じることが出来たのです。
それに比べてドッグフードは、超食べやすい!! このため、食べるために時間がかからず、満腹中枢を十分に刺激する前に食べ終わってしまいます。
そこで、ご飯を食べにくくすると、同じドッグフードの量でも、食べるのに時間がかかり満腹感を感じることができます。
例えばこういったものがあります。
このように、器を変えて食べにくくするのも1つの方法です。
⑤野菜でかさ増しはOK! でも注意点もあり
野菜は、別の記事に書いてありますが基本的には犬には必要ありません。
ですが、メリットとして、満腹感を与える、食物繊維が栄養の吸収を邪魔するというようなことも期待できます。
そのため、野菜は上手に使ってダイエットになることも期待できます。犬が食べて大丈夫な野菜としてオススメなものにキャベツやにんじんがありますが、それぞれ注意点もあります。
また、野菜によってはわんちゃんの命に関わるくらい危険なものもあります。
野菜を使うにあたっての注意点はこちらをご覧下さい。
まとめ
わんちゃんの食事に関するダイエットについてお話してきました。もう1度要点を整理すると、
- 食事療法食とは、色々な病気のための食事
- 体重は1ヶ月で2~6%が減量の目安
- ドッグフードの量を見直すなどご飯の工夫でダイエットが出来る
ということです。わんちゃんに元のスリムな体型に戻ってもらいたい気持ちはよく分かりますが、焦らず、無理のない範囲でダイエットをさせてあげて下さいね。