皆さんわんちゃんとの散歩を楽しんでいますか?
犬の散歩に関連して、先日ちょっとヒヤッとすることがありました。
その日は休日だったので、昼過ぎの暖かい時間に自転車で近所のスーパーまで買い物に行ったのですが、その途中で道一杯に広がった犬のリードに引っかかりそうになってしまいました。
あまり車も通らないような道なので、少し前方不注意になってしまったのですが、それほどスピードを出していなかったので事なきを得ました。
リードが道の反対側まで伸びていたのに、飼い主さんがすぐに気が付かなかったのは、車通りの少ない道だからと気を抜いてしまって、つい立ち話しに夢中になってしまったからだそうです。
犬の散歩と言うと、散歩の時間や距離の事ばかり気にしますが、今回の事でやっぱり交通安全面での注意は重要だなと思いました。
そんなわけで今回は交通上の安全も含めた、犬の散歩をする上での注意点についてご紹介したいと思います。
交通事故に注意!散歩を迷惑行為にしない
家の中と違って散歩中は、わんちゃんにとっては危険が一杯です。ある保険会社の調査によると、屋外における犬の事故のトップは散歩時だそうです。
ですから最初は、道路交通上の注意点をお伝えしておきたいと思います。
~ペットのケガや事故の実態調査を実施~
47.7%のペットがケガや事故を経験、自宅外では散歩中(22.8%)が最多
引用:anicom
交通の激しいところでは車にはねられる危険がありますが、何も自分やわんちゃんが被害者になるばかりでなく、加害者になる場合もあります。
自転車で犬の散歩は違法?
わんちゃんを自転車に乗りながら散歩させること自体を直接禁じる法律はありません。しかし道路交通法の定める「安全義務違反」や、各都道府県で定めている道路交通規則の「危険行為」とみなされる可能性があります。
自転車に乗りながらわんちゃんを並走させるかたちで散歩させると、わんちゃんの動きでハンドル操作を誤る可能性があるほか、リードを自転車の回転部分に巻き込んでの転倒事故なども考えられます。いずれも周囲に歩行者がいた場合は事故に巻き込む危険があります。
そして、自転車の前かごに載せる場合も、そのままだと突然飛び出したりして、ハンドル操作を誤る可能性があるのでやはり危険です。
刑事処分
(1)道路交通法
道路交通法119条9号違反として3ヶ月以下の懲役又は10万円以下の罰金の可能性や、120条9号違反として5万円以下の罰金の可能性があります。
(2)刑法
交通事故を起こし、相手方に怪我を負わせてしまったような場合には、重過失致死傷罪として5年以下の懲役若しくは禁錮又は100万円以下の罰金(刑法211条)や、過失致傷罪として傷害の場合に30万円以下の罰金又は科料・死亡の場合に50万円以下の罰金(刑法209条210条)の可能性があります。
引用:大阪交通事故相談ネット
刑事処分に加えて、自分に過失があった場合は民事訴訟でも賠償を命じられることもありますのでご注意ください。
自転車を使いたければ専用のキャリーバッグを使う
安全性を考えると、わんちゃんを自転車で移動させるには、飛び出し防止のためキャリーバッグに入れてさらに自転車のかごに入れる、ということになります。しかし市販の自転車にはそのままだと取り付けられない場合が多く、取り付けに加工が必要になったりで結構手間がかかります。
ですから手軽さを考えるなら、自転車に乗るときはリュックサックタイプのキャリーバッグに入れて背負っていくのが、一番よいやり方だと思います。
伸縮リードにも危険あり
事故事例としては、リードが付いていなかったり、リードを手放してしまって犬が他人に飛び掛かるなどして起こるケースが多いのですが、伸縮リード独特の事故も起こりえます。
例えば、飼い主が道路で気が付かないうちに伸縮リードを伸ばしすぎて、自由になったわんちゃんが他人に近づいて吼えたり噛みついたり、伸びたリードの間にやってきた自転車や歩行者を転倒させてしまったり、といった事態が想定されます。
紐リードと違って自由に長さを変えられる伸縮リードは、犬用便利グッズの定番と言えるかもしれませんが、その便利さの中に危険な罠が潜んでいます。道路上では短くして、長く伸ばすのは見通しの良い広場だけにするなど運用にはお気を付けください。
散歩の基本知識
ここではわんちゃんの散歩についての体調面での注意点や、その意味について解説していきます。
犬にとっての散歩の意味とは?
わんちゃんにとって何故散歩が必要か、については主に以下の理由が挙げられます。
・運動不足の解消
・筋力維持
・ストレス解消
・飼い主とのコミュニケーション
・社会性を養う。人間社会の刺激への適応。
散歩と言うと、皆さんの中では運動のイメージが強いと思います。それはとても大事なことなのですが、実際には上に挙げた通り、様々な目的があるのです。
特に社会性を養うとなると、散歩などで外に出る機会がなければできないことで、これはわんちゃんが人間社会で一緒に暮らしていく上では重要な要素と言えます。
散歩は1日何回? 時間は?
飼い主の皆さんにとって気になるのは、散歩は一日何回で時間はどれだけ必要が、という点だと思います。一般には散歩の回数は朝晩2回が基本で、時間もわんちゃんが大型になるほど長くとるよう言われています。
・小型犬 朝晩2回 1回あたり 15~30分
・中型件 朝晩2回 1回あたり 30~45分
・大型犬 朝晩2回 1回あたり 30~60分
小型犬なら1日30分程度で済みますが、大型犬になると最大で1日当たり2時間!と相当な時間が必要です。
散歩は毎日の事なので、これからわんちゃんを飼おうと思っている方で時間に余裕が無かったり運動が苦手な方は、小型犬にしておいた方が無難かもしれませんね。
しかしこれはあくまでも基本で、わんちゃんのサイズだけではなく犬種による違いも大きいです。例えば小型犬ながら、狩猟犬でもあるジャック・ラッセルテリアは長い散歩時間を必要としますし、牧羊犬で運動能力の高いボーダーコリーもその体力ゆえ、長い散歩時間が必要です。
それに加えて個体差の問題もあります。これは簡単に言えば人間でも運動を好んでする人もいれば、あまり好まない人もいるのと同じことですね。
散歩のしすぎ? 引っ張っても動かない!
サイズによる1日当たりの散歩に必要な回数や時間は、あくまでも目安で参考です。実際にはわんちゃんがもういい、というところまで散歩させてやることが大事です。
でもどうやったらもう十分かどうかが解るのでしょう? 見抜くコツとしてはわんちゃんの疲れに着目することです。
・頻繁に飼い主をちらちら見る
・ハアハアと荒い大きな呼吸をする
・歩きたがらずへたり込む感じになる
・もと来た道を引き返そうとする
・引っ張ってもテコでも動かない
これらの行動が出てくると、わんちゃんはもう疲れて散歩は十分だよ、と思ってる可能性が大きいです。散歩の時間はこうした疲れが出てくるまでの時間を計測しておけば、次回以降の散歩時間の目安になると思います。
わんちゃんの散歩の運動量としての強度は歩くペースなどで調整が利きますので、疲れた時は歩くペースを落としたり、休んだりして休憩を取らせるほか、必要に応じて水分補給などもしてあげてください。特に暑い季節は散歩前にも水分を与えておいたほうがいいです。
ルーチン化を防ぐ! 楽しい散歩の仕方
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コースを変える
毎日同じコースではマンネリ化してわんちゃんも退屈してしまいます。歩く環境が変わればわんちゃんの脳が刺激され活性化します。出来れば毎日違うコースに行きたいです。ある程度コースのパターンを作っておいて、その日のわんちゃんの気分で変えてみると、より散歩が楽しめるでしょう。
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回数を決めない
朝晩2回にこだわる必要はありません。散歩時間も日によって変えていいです。短めのコースに1日2回出かけてもいいし、長めのコースで1回でもいいです。こうすると、散歩回数や時間の変化が良い刺激となり、散歩によるストレス解消の効果をより高めてくれます。
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散歩に出る時間を決めない
散歩に出る時間を決めなければ、その時間が近づいたとき犬がそわそわしたり要求吠えするのを抑えられます。また飼い主の都合で散歩に行けなくなった場合も、わんちゃんに無用なストレスを与えずに済みます。
散歩は毎日しないといけないのか?
基本的には毎日することが好ましいです。しかし飼い主も仕事や外せない用事などで、どうしても散歩に出かけられない日も出来てしまうものです。雨の日など天気が悪いときは行かない、という方もいらっしゃるでしょう。
現実的には飼い主の都合や、時間も限られていることもあるので、散歩ができない日が出来てしまうのはある程度仕方のないことだと思います。
犬にとっての散歩は単純に運動する以外にも、ストレス解消や飼い主とのコミュニケーションといった意味合いがあります。そしてそれらは別に散歩でなくても出来ることです。
さすがにずっと散歩に行かせないのは問題ですが、飼い主も社会生活している上で様々な制約を受けていますので、完全にわんちゃんの都合に合わせるのも無理なわけです。
そんな場合は、休日など時間の取れるときに思いっきり運動させるなど、ある程度柔軟な対応を織り交ぜてやって行けばよいのではないでしょうか。
代行サービスの利用も検討する
少し発想を変えてみましょう。犬の散歩は何も必ず飼い主自身がやらなければならない、というわけではありません。
急な仕事で出張しなければならない、冠婚葬祭で家を空ける、自分自身の体調が悪い、などその理由は様々ありましょう。
こんな時に便利なのがペットサービスの利用です。
利用上の注意点としては、事前の打ち合わせが必須なことです。面倒と思うかもしれませんが、相性の問題もありますし何より大事なわんちゃんを預けるのですから、事前に直接会って確認するのは必要なことです。
特に注意して欲しいことなど、申し送り事項をこの時しっかり伝えておけば安心して任せられます。もしよいペットサービスを見つけられれば、急な用事の時もすぐにわんちゃんを安心して任せられますから、機会があれば一度探しておくとよいかもしれませんね。
ペットに快適に過ごしてもらえるよう、様々なサービスをご用意。
下記の他にも、ペットのお世話に関することなら何でもご相談ください。
自由に組み合わせて、その子だけのお世話メニューをお作りします。
まとめ
犬の散歩の注意点についてまとめました。
- 自転車に乗って犬を散歩させるのは非常に危険。散歩は安全第一に
- 散歩時間は犬のサイズや種類、個体差によっても異なる
- 散歩のしすぎに注意。犬が疲れたときのサインを見逃さない
- コースや時間の使い方を工夫すれば、散歩の効果も上がる
- 事情があって毎日散歩に行けないのは仕方ない。代行サービスも検討してみる
今回この記事を書いてみて、改めて犬を散歩に連れて行くときには多くの注意すべき点があることを実感しました。交通関係は命にもかかわることなので、特に注意が必要だと思います。この記事が、皆さんとわんちゃんとの安全で楽しい散歩のための参考になれば幸いです。
最後までお読みいただきましてありがとうございました。