こんにちは、優太です。
突然ですが、愛犬が噛むことについて、みなさんはどのようにお考えでしょうか。
新しい家族として子犬を迎えいれたのは良いけれど、「甘噛みや噛みぐせが酷い」「成犬だけどよく噛まれる」などとお悩みの方も中にはいらっしゃいますよね。
そこで今回は、わんちゃんが噛んでしまう様々な理由についてご紹介したいと思います。
噛まれて怪我して怒っての悪循環を断ち切るためにも、ぜひこの記事を見て一緒に学んでいきましょう。
犬はなぜ噛むの?感情の現れからくる3つの原因!
「我が家に来てから数日。まだまだ小さくてかわいいなぁ…」
子犬はみんな可愛いですよね。子犬を我が家に迎え入れた日というのは、飼い主さんにとって嬉しくて仕方のない一日だったことでしょう。これから一緒に暮らしていくんだ、と考えるだけでわくわくドキドキ。きっと素敵な毎日が待っているに違いない。
なんてことを思っているのも束の間。アッという間にものすごいスピードで育っていくのがわんちゃんというものです。
しかし、やはり「家族の一員」として迎え入れたからには、きちんとルールを覚えてもらう必要があります。そう「しつけ」です。
特に多くの方がお悩みの「噛みぐせ」ですが、そもそもわんちゃんはなぜ噛んでしまうのでしょうか。ラテとマロンに手伝ってもらいながら、ご説明したいと思います。
歯の生え変わり時期
実際にマロンの歯が抜けた時のことです。足元に白い物体が見えて、「なんだろう」と確認するとマロンの抜けた「歯」だったのです。「ああ、ちゃんと成長してるんだなぁ」と、ホッとしながらきちんと保管したものです。
わんちゃんにも歯の生え変わりはあります。乳歯から永久歯に生え変わる時というのは、子犬にとって物凄く歯がゆい時期で、近くにある固そうなもの目掛けて飛んでいきます。
口の中がムズムズとかゆく、そのかゆさでイライラしたり、「固い物を噛めば楽になるかも!」と思い立って噛んでしまうんです。
家中のあらゆるものを噛まれてしまう前に、噛んで楽しむタイプのおもちゃやガムを与えて解消してあげましょう。
遊んでいると思ってしまう
わんちゃんは多胎動物と呼ばれ、一度に数匹の赤ちゃんを産みます。つまり兄弟がたくさんいるんです。本来であればその兄弟達とのじゃれ合いの中で、噛んでも痛くない強弱の付け方を学んでいきます。
しかし、早くに親や兄弟のもとを離れてしまうと、強弱の付け方を知らないまま人間に飼われてしまうことになります。そのため、人間が頭を撫でようとした時に「遊んでくれているのかも」と勘違いして、加減も付けずに噛んでしまうことが多いのです。
悪気はないのですが、人間にとっては痛みやケガの元ですから、しっかりとしつけをして「悪いことなんだ」と教えてあげましょう。
恐怖や怒りなどの感情が原因
(ガブッ)
このように、怒りや恐怖で噛んでしまうこともあります。
見知らぬ人が自分のテリトリーに入ってきた時に「出ていけ!」と怒ったり、嫌なことをしてくる相手に対する「止めて!」と怖くて噛んでみたりと、わんちゃんにも感情があるのです。
そういえば先日、知人女性から聞いたお話でびっくりしたことがありました。
彼女はミックス犬の女の子と、ラブラドール・レトリーバーの女の子と暮らしています。私と同じく2匹と生活をしているわけですが、いつものように挨拶をしてくれた彼女の手を見ると、左手の小指が包帯でぐるぐるになっていたのです。
びっくりした私に事情を話してくれたのですが、実はミックス犬の女の子がズボンを噛んでいて、それを止めようと上あごを掴もうとしたところ、小指にブスリと牙が刺さってしまったそうなんです。
「子犬の歯って鋭いのね。私この子で4代目だけれど、初めてだわ!もうびっくりよ!」
彼女はびっくりしていましたが、噛まれた原因は恐らく「上あごを掴もうとした」ことにより、わんちゃんが怒りや恐怖を覚えてしまったためでしょう。
ちなみに、子犬の歯は成犬時よりも小さく細いため、噛まれるとかなり痛いです。
子犬と言っても、犬として生まれたことは事実です。興奮もすれば、その状態で思わぬ力を発揮します。小型犬、中型犬、大型犬問わず、噛みぐせを治すしつけをするときは細心の注意を払わなければなりません。
このようにわんちゃんが噛む理由には様々な原因がありますが、それ以前に、噛むという行動はわんちゃんが健康で暮らすためのご飯を食べることでもありますよね。
そう思うと、なんだが微笑ましい気持ちになってくるのではないでしょうか。愛犬との信頼関係を築き、楽しい毎日を送って頂くためにも、ぜひしつけを頑張ってみてください。
「うなる」「吠える」は主従関係の逆転注意報!?
上の項目では、わんちゃんの「感情」からくる理由についてご紹介しました。わんちゃんだって感情があるのですから、嫌なことがあったり怒ることだってありますよね。
つまり、その時その時の「感情」からくるものであれば、あまり問題にはならないでしょう。わんちゃんの様子を見ながら、焦らずゆっくりしつけを行っていってください。
しかし、わんちゃんがうなったり吠えたりした後に噛んできたら、それは深刻な問題行動の1つかもしれません。
ここでは「うなる」「吠える」ことについてご紹介します。
威嚇とは自分の力を見せつけて脅すことを言います。わんちゃんの場合は姿勢を低くして吠えることで相手を威嚇しているのです。見知らぬ人に対しての警戒や、近づいて欲しくないという現れです。それでも近づいて触ろうとする相手には、噛んで攻撃するのです。
つまり「これ以上近づいたら噛むぞ」ということですね。これを攻撃行動と呼びます。
例えば、大きな風呂敷を背負ったひげ面の泥棒さんが家に侵入してきたとします。見るからに怪しい、見知らぬ他人です。きっとわんちゃんは「この人誰!?怪しい!!」と吠えるでしょう。吠えられたことで泥棒さんもびっくりして逃げ出しますよね。昔から「番犬」と呼ばれていますが、実はこれも攻撃行動の1つです。
しかし、この攻撃行動が飼い主さんに向けられているのは問題ですよね。「この人は噛んでも良い人だ」と認識されてしまっては主従関係が逆転してしまいます。では、なぜ飼い主さんに対して攻撃行動を向けてしまうのでしょうか。
信頼関係が築けていない
上の項目でご説明した通り、わんちゃんは「恐怖心」から噛んでしまうことがあります。その恐怖心とは「前に嫌なことをされた」という、過去の出来事に対しても起こり得ることなのです。
野良犬の頃や、以前の飼い主さん、保健所での出来事の中で、人間から虐待をされた形跡はないか確認してみましょう。虐待されて保護されたわんちゃんの多くは、前の飼い主さんから虐待を受けたりして、心を閉ざし、人間を拒否し、心の逃げ場と抵抗の手段が「噛む」ことしかなかった子ばかりです。
また飼い主さんも、以前思わずたたいてしまった、なんてことはありませんでしょうか。もしも覚えがあるのなら、今からでも遅くありません。わんちゃんとの信頼関係を築いていってください。
攻撃行動を放置しすぎた
「虐待なんてとんでもない」「恐怖心を受け付けるようなことはしたことがない」、けれどなぜか良く噛まれてしまう。その理由は、攻撃行動を放置しすぎたことが原因かもしれません。
わんちゃんのおもちゃを取り上げようとして噛まれてしまった。皆さん一度は経験したことだと思います。わんちゃんの気持ちを考えると「そうだよね」となりがちですが、ここで放置してしまうとまた同じことを繰り返してしまいます。
そのため「自分が悪かった」と思うことは良くありません。「今、わんちゃんは悪いことをしたんだ」と教えなければいけないのです。
しかし、「言ってもどうせ分からないから」と放置したことはありませんでしょうか。それが、攻撃行動を悪化させる原因となってしまいます。
こちらの記事でもご説明した通り、犬は少しでも時間が過ぎてしまうと「過去の出来事」となってしまいます。時間が経ってから怒っても、何のことで怒られたのか分からなくなってしまうんです。
こんな感じです。悪いことをしたからといって時間が経った頃に、大きな声で怒ったり反応したりすると逆効果なのです。しかも、大きなリアクションは犬にとっては「遊んでくれる」「かまってくれる」という喜ばしい反応になってしまいます。
なので、もしわんちゃんがうなったり吠えたりした場合は、その場ですぐに注意することが大切です。
不安や寂しさでうなる
このように、寂しさや不安からうなることもあります。これは威嚇の時とは違って寂しそうな声で鳴きますので、飼い主さんならすぐに気づいてあげられるでしょう。
人間のライフスタイルに合わせてしつけを行っていくのが理想ですが、飼い主さんの事情ばかり優先してしまうと、わんちゃんは寂しさでいっぱいになってしまいます。ぜひわんちゃんと向き合う時間も大切にしてくださいね。
「噛む」ってすべてが悪いとは限らないんです
愛犬に噛まれることで、多くの飼い主さんが戸惑い、どうしようかと知恵を絞ったことと思います。私も最初の頃は、噛まれるのは敵意を持たれているからではないかと、悩んだこともありました。
犬ってすごく素直なんです。嫌なことを我慢できる子もいればできない子もいます。
「もうこいつ気に入らない!!」と噛む子もいれば、そうじゃない子もいる。犬にとって、武器は限られるんです。限られた武器を制限されることは、人でさえ辛いと思います。
人間で例えれば、会話ができない。言葉は意思疎通の道具で、それを制限されてしまったら困惑してしまいますよね。犬にはその「言葉で表す」ことが出来ないから、行動で示すしかないんです。
例えば自分が犬だとして、手段が限られる、頼れる人も限られるとしたらどうでしょう。ここは人と生きる世界。唯一信じられるのは飼い主と自分だけ。知らない人間がいっぱいいて、知らない世界の中で、嫌なことばかりされてしまったらと考えると、私は耐えられる自信がありません。
全部だめ、あれもだめ、これもだめ。それは人間ですら辛くなりますよね。同じく生き物である犬も一緒です。
しっかりとしつけをすれば大丈夫
先ほど「番犬は攻撃行動の一つ」とご説明しましたが、これは家族にとってはありがたい行動でもあります。
彼らは名の通り番をします。城でいうところの門番です。怪しい人物が来れば、家や家族を守ろうと襲い掛かり噛みつくでしょう。
「噛む」ことに対して、すべてを悪とせず、冷静に見定めることも飼い主さんの役割です。つまり、しっかりとしつけをして「誰を守り誰を攻撃するのか」を認識させてあげるのです。
このように、「噛む」という行為は決して100%悪いことではありません。犬にとって「噛む」ことは自分や家族を守るための手段の一つなのです。
そのためには、まずしつけです。1にしつけ、2にしつけ。「噛まなくてもこの人達は大丈夫」とわんちゃんが安心出来るようになるまで頑張りましょう。
噛まなくなるまでは長い時間がかかります。そのゴールまで幾度となく人とぶつかり合っていく必要もあります。
それでも、我が子を愛するように愛し、悪いことをしたら叱りましょう。家族の一員となったのですから、我が子の様に接してください。それが、わんちゃんにとっても幸せなことなのです。
噛むふりをしてくる犬の心理とは?
こうして記事を書いていくと、ラテとマロンを迎え入れた日のことが鮮明に蘇ってきます。そういえばこうだったなあと、懐かしい気持ちでいっぱいになりますね。
噛みぐせを直すしつけの方法をネットで検索して実践してみたり。今では2匹とも聞き分けの良い子に育ってくれました。
そこでふと気づいたのですが、2匹とも「噛むふり」はしたことが無いのです。甘噛みや威嚇で噛まれたことはありましたが、噛むふりは1度もありません。
噛むふりをするわんちゃんの心理とは、どんな心境なのでしょうか。ちょっと気になったので調べてみました。
かまってほしい
「愛の反対は無関心」。マザーテレサの有名な言葉ですが、ご存知でしょうか。
たとえば、小学生くらいの男の子が好きな子にいたずらをしてしまうことがありますよね。「自分を見てほしい」という、不器用な愛情表現の1つです。逆に、本当に嫌いなのであれば「話さない」「無視をする」という行動に出てしまうのではないでしょうか。
わんちゃんにとっても、愛の反対は無関心なのです。
そのため悪いことだと分かっていても、自分を見てほしい=愛して欲しいという気持ちを表現するために、噛むふりをするわんちゃんがいるのです。
ほとんどのわんちゃんは、吠えたり家具を噛んだりしてかまってほしい気持ちを表現しますが、噛むふりをするわんちゃんは自分の気持ちを抑えられるお利口さんなのです。
そんなお利口なわんちゃんが構ってほしいとアピールしているのですから、この場合はもうがむしゃらに遊んであげてくださいね。
ストレスが溜まっている
かまってほしい気持ちとは逆に、ストレスが溜まっているのかもしれません。本来、ストレスが溜まっていれば実際に噛んだりするのですが、実は噛みたくても噛めないわんちゃんも中にはいるのです。
これは小型犬に多く見られますが、体が小さかったり自分の噛む力に自信がないわんちゃんは噛む勇気が無いので、噛むふりだけで終わってしまうということがあるのです。
言いたいことをはっきり言えない、怒りたくても怒れない。人間でも同じことがありますよね。そして、自分の気持ちをはっきりと伝えられないと相当なストレスを感じませんか?
わんちゃんも同じです。ストレスがたまっているのに、それをうまく表現出来ないことでさらにストレスがたまっているのです。早急にストレスの解消を行ってあげてください。
また、飼い主さんが威圧的な態度を取り続けていると、このような行動を起こすこともあります。もちろんしつけの一環ならビシっとした態度は必要ですが、時には童心に返って、わんちゃんと遊んでみてはいかがでしょうか。
噛みぐせを治そう!!しつけに有効な2つの手段
ラテは4年前、マロンは2年前に迎え入れました。はるか昔の出来事という訳でもないのですが、どんな風にしつけをしたのか忘れてしまった部分も多いんですよね。
噛む行為を治すと、人を傷つけたり、家族を傷つけたり、はたまた出先で他の犬を傷つけたりすることがなくなるので、早いうちに治すのはいいことだらけです。
そこで、噛みぐせを治す方法について改めてまとめてみようと思います。今、噛みぐせで悩んでいる方や、今後新しい家族を迎え入れる日が来た時のためにも、もう一度しっかりとおさらいしていきますので、ぜひ参考にしてください。
一口給餌法(ひとくちきゅうじほう)
わんちゃんの前に一口分のドッグフードを入れた食器を置きます。勝手に食べようとしたら食器を引いてください。これを繰り返していくと、「どうしたら食べられるか」をわんちゃんは考え始めます。
食べられないと分かれば、食器が目の前に来ても勝手に食べようとはしません。そこで「待て」や「良し」と言葉をかけてあげれば、しつけが完了するのです。
噛みぐせとはまったく関係ないように思えますよね。でも、実はこれがとても重要なんですよ。
わんちゃんは上下関係が厳しい、タテ社会で生きています。そんなわんちゃんが一口給餌法でご飯を食べることで、「自分はボスではなくこの人の下の存在なんだ」と認識して、噛むことを止めるのです。
このように、ボスは飼い主であるということを理解させるため、餌やおやつを使った順位付けをすることは非常に大切です。実際にラテやマロンにも試しましたが、「待て」や「よし」も覚えましたし、噛むことも極端に少なくなったのでおすすめですよ。
こちらの動画では、実際に一口給餌法にチャレンジしていますね。食べようとしたら、食器を下げる。これが大切です。
ぜひチャレンジしてみてください。
ご褒美
オペラント条件付けというしつけの方法をご存じでしょうか。
簡単に言えば、良いことをしたらご褒美をあげる。悪いことをしたら罰を与える、というように「この行動をしたら良いことが起こるんだ」とわんちゃんに思わせる方法です。
ご褒美はやはりおやつやおもちゃが効果てきめんです。また、声を掛けながら「いい子だね~」と褒めてあげることもとても重要ですよ。
逆に罰はというと、「無視をする」ことが一番です。「この方法では何も反応してくれなかった」と、わんちゃんは学習して同じ悪さをしなくなります。仮に何度か繰り返したとしても、大きな反応を見せないことです。
ちなみに、特定のものばかりを噛んでしまうのなら、こちらがおすすめです。
ご存じの方も多いとは思いますが、ビターアップルです。こちらはスプレータイプですが、ジェルタイプのものもあります。
ビターアップルとは、噛んでほしくないものに吹きかけると苦み成分が付き、「ここを噛むと苦いんだ」と認識させることで噛みぐせを治す便利グッズです。人間の手や靴、コードや、食糞防止のために排泄物に吹きかけるなど、いろんな場所で使用出来ますので、1つ準備しておくと便利ですよ。
口コミを見てみると、「シュッシュするよ!というだけで噛まなくなった」という声も上がっていましたので、効果てきめんですよね。ぜひお試しください。
しつけの時の注意点!!
親子だから、兄弟だからといって、性格がまったく同じ人はいませんよね。みんなそれぞれ個性があるものです。
それはわんちゃんも同じです。同じ犬種だからといって、性格がまったく同じなんてことはあり得ません。そのため、しつけについてもスムーズにしつけができる子ばかりではないんです。
私もラテとマロンのしつけの時、スムーズにしつけできたわけではありません。さんざん悩みました。ラテの時も悩みましたが、マロンの時も悩みました。先ほど登場した知人の女性も、しつけのやり方は4代それぞれに考えて工夫したそうです。
しかし、どんな方法を試すにしても、やってはいけないことがいくつかあります。
噛まれたら噛み返せ!?
以前、私もどこかで見たのですが、「悪いことをしたら鼻を噛む」というしつけの方法がありました。犬の嫌がる箇所の1つで、彼らにとって大事な場所です。
しかし、現在は「わんちゃんの体に罰を与える」しつけ方法は推奨していません。というのも、先ほどご説明したとおり、痛みや恐怖によって噛みぐせがさらに悪化してしまうからです。
また、犬の口の中はどれだけの雑菌がいるかご存じでしょうか。私も以前はよく噛まれ血が出ていましたが、その度に指が熱を持ち腫れてしまっていました。手の指が壊死した例もあるほどなんです。
悪いことをしたわんちゃんを押さえつけ、敏感な鼻を噛んでしまえば、恐怖や怒りでいっぱいになってしまいますよね。しかも、怒りのあまりに顔面を噛みつかれる危険性だって生まれます。
これから一緒に生活をしていくのに、お互いを傷つけあう生活を送るなんてことは避けるべきです。
噛めば言うことを聞いてくれる?
こんなふうに、噛むのをやめさせるためにおやつをあげて気をそらそうとしたり、怖いからそのままにして愛犬の言われるがままになってはいないでしょうか。怒るのが可哀そうだからと、そのままにしていると、家族内の主従関係が逆転してしまい、さらに言うことを聞かなくなってしまいます。
甘噛みと本気噛みを見極める
これは簡単なようで、難しいことのひとつです。犬のじゃれているときの噛み方と、本気で怒っている時の噛み方は違いがあります。
じゃれている時は「遊んでもらっている」という安心感なので、しゃぶるように飼い主の指を噛んでみたり、おもちゃをかじったりしています。しゃぶるのは甘えている証拠。多少犬の性格によっては、力加減が分からず、痛いとこちらが声をあげるほどになってしまいます。
そういう時は、このようにしてみてください。
犬も少しずつではありますが理解をしていきます。力加減、飼い主の声音と表情や動作で判断し「優しい家族」へと成長していくのです。
では、犬が怒っている時はどうでしょうか。歯をむき出し、唸っていたらそれは「いつでもかかってこいこの野郎!」という、合図です。
一緒に暮らしている犬ならば別として、余所の犬がこのような状況だったら、絶対に手を出してはいけません。
犬のあごの力は、警察犬で有名なジャーマンシェパードではなんと200Kgあるといわれています。人が噛まれたら、おそらく指が食い千切られるか、骨折のどちらかでしょう。
警察犬の訓練を見たことがある方もいるかと思いますが、必ず犯人役の警官は、革手袋のようなものをつけて訓練に挑みます。確かに、素手でそんな力を受け止めたら、大けがどころではないのは想像できますよね。
他所のお宅には他所のお宅のしつけ方針があるので、何かに怒っていて、吠えたりうなったりしていても、手は出さずに見守りましょう。
噛みぐせのあるわんちゃんにおすすめなグッズは?
噛みぐせについてお悩みの方に、私がおすすめする対策グッズをご紹介します。
しつけについて、何が効果的なのかはわんちゃんそれぞれ違ってきます。そのため、どのグッズを使うかは飼い主さんとわんちゃん次第です。
けれど、私が紹介したグッズが少しでもお役に立てば、このうえない喜びです。ぜひ参考にしてみてください。
petacc 無駄吠え・噛みぐせのしつけ用
オペラント条件付けによく使用されているグッズです。
オペラント条件付けの代表的な罰の中に「空き缶で音を鳴らす」というものがあるのですが、実際に試したところ空き缶を怖がるようになってしまい、逆に無駄吠えが増えてしまったんですよね。
しかし、こちらの商品なら生活用品の何かを怖がる恐れはなくなります。
使い方は簡単。わんちゃんが何か悪いことをしたらこのグッズを使用するだけです。この商品はわんちゃんにしか聞こえない、超音波を発生させる機械です。実はわんちゃんが苦手な音が鳴る仕組みなんですよ。
そのため、オペラント条件付けのしつけ方法を実践するのなら強力な味方となります。
お値段もお手頃で、噛みぐせの他にも無駄吠えのしつけなどに利用出来るので、ぜひ一度お試しください。
鹿の骨
「鹿の骨で何をするの?」と思う方も多いと思います。実はこれ、おもちゃにもなりますしおやつにもなるんです。
以前雑誌で知ったのですが、鹿の骨髄にはわんちゃんの大好物となるエキスが詰まっていて、噛めば噛むほどうっとりしてしまうものらしいのです。
しかし、洗ってしまうとそのエキスやにおいが落ちてしまって、わんちゃんもあまり興味を示さなくなります。そのため天然のものがおすすめです。
魅力的なにおいがするようで、まだ商品の箱を開けていないにも関わらず、わんちゃんはくんくんと待ちきれない様子とのこと。固さもあるので噛みぐせのあるわんちゃんにぴったりの商品です。
噛んで遊ぶタイプのおもちゃ
何の変哲もないボールのように見えますが、かなり頑丈に出来ているため、噛む力が強いわんちゃんにもおすすめの一品です。
噛むとわんちゃんが気になる音が出るほか、表面がでこぼこしているので不規則なバウンドになり、わんちゃんも簡単に捕まえられないので遊ぶのに最適なおもちゃなんです。
おもちゃを買っても買っても穴を開けてしまう、強固な顎の力をお持ちのわんちゃんにおすすめです。
口輪
噛みぐせや無駄吠えのしつけのための口輪です。価格も安く、人気のある商品となっています。
「口輪って強制させているみたいで嫌」と思う方も多いと思いますが、実は獣医さんやドッグトレーナーさんもおすすめするしつけの方法なんです。
口輪をして、「武器が無くても大丈夫」という安心感を与えることが大切なんですね。もしまだ試していない方がいらっしゃいましたら、一度試してみてはいかがでしょうか。
犬が噛む理由のまとめ
最後にもう一度整理していきましょう。
- わんちゃんが噛むのは「歯の生え変わり時期」「遊んでいると勘違いする」「恐怖や怒りなどの感情」の3つの理由から。
- うなりながら吠えたり噛んだりするのは「信頼関係が築けていない」か「攻撃行動を放置しすぎた」ため。
- 噛むふりをするのは「構ってほしい」か「ストレス」が原因。
- 噛みぐせを治すには「一口給餌法」か「オペラント条件付け」を試してみる。
- しつけをする際は愛犬に適した方法を探して実施すること。
噛み癖を治せない人はまれにいますが、今からでも遅くないので噛み癖を治していってほしいと思います。
正直に言いますが、私も何度挫折しかけたかわかりません。噛みぐせはおもちゃに対してだけではなく、所かまわず、家族も手をボロボロになったりと、相当手ごわいものでした。
と思ったこともありました。何度も何度も。
噛む理由はいくつかあるとしても、悲しみと怒りで噛むことはあってはならないことであり、美味しいご飯を食べたり、おもちゃで遊んだりすることに必要なその可愛い口で、血を見ることは、あってはならないことなのです。
人間が社会で生きていくために勉強することと同じように、飼い主は親となり先生となり、我が子として生徒として、迎えた子犬が大人になるまできちんとしつけなければなりません。
人間と暮らすうえでのルールを、新たに家族を迎える人たちは教えていってあげてほしいなと私は強く思います。
これからもラテとマロンと、楽しく過ごして行きたい。改めて強く思いました。