愛犬が飼い主さんの傍以外でホッとする場所であるケージですが、そのケージに満足していない部分もあるのではないでしょうか。
愛犬が成長して手狭になった、いろんな所に噛んだ跡がある、家の雰囲気と合っていない、などがあると思います。また、今まで既製品を使ってきたけれど、扉の配置がよくないなどの不満がある飼い主さんもいます。
でも、ケージを手作りする勇気が無いという飼い主さんも多いのではないでしょうか。
私も以前は既製品のケージを使っていましたが、マロンを飼うことが決まった時、部屋が手狭になりそうだったので思いきってケージのDIYに挑戦してみました。結果を先に言うと成功半分、反省半分というものでした。
今回は、私が初めてケージ作りに挑戦した時に感じた、ここは確認したいという5つのポイントをご紹介します。
犬用ケージは手作りした方がいいの?
インターネットで「犬 ケージ」と検索すると、様々な種類のケージが表示されますよね。大きさや価格もいろいろです。また、ホームセンターなどに行ってもケージの見本がずらりと並んでいます。
ところが、様々な種類のケージが表示される一方で「試してみよう!ケージのDIY」といった、ケージの手作りをオススメする記事も表示されます。
ここであなたは「既製品と手作り、結局どちらがいいの?」と疑問に思うはずです。
私もここで迷いました。でも、一番に考えることは「愛犬が過ごしやすいかどうか」という点です。
ここを中心に考えると、答えは「どちらでもOK」というものになります。
既製品のケージでも愛犬が過ごしやすければいいですし、手作りをすれば過ごしやすいことにプラスして、いろんな箇所を自分好みにできます。
ただ、できるだけ費用を安く抑えたいという方は、手作りをした方が費用を半分以下に抑えられることが多いです。
自分と愛犬の具合を見て、既製品にするか手作りにするかを決めましょう。
初めてのDIY!メリットとデメリットを知ろう
DIYに必要な道具については別の記事に書いた通りなので、ここではケージを手作りするメリットとデメリットを書いていきます。
メリット1 部屋の環境に合わせた自由なデザインができる
既製品のケージを買ってみたものの、なんだか部屋に合っていない気がする、といったことがあります。もちろん、ケージを買う前に商品画像で色などをよくチェックしますが、いざ買ってみたら思っていたよりも色が濃く、部屋に置くと浮いてしまうなんてこともあるのではないでしょうか。
また、部屋にピッタリ置けるケージのサイズが、なかなか見つからないということもあります。デザインがよくてもサイズがいまいちという悔しい思いは、私も何度か経験しました。
そんな時ケージをDIYで手作りすると、この問題は一気に解決します。
手作りなのでケージを部屋の雰囲気や環境に合わせられますし、サイズも置く場所ピッタリにすることができます。また、手作りしたことでケージに愛着も湧きます。
メリット2 愛犬の成長具合に合わせられる
既製品だと枠があらかじめ決まっていて、愛犬が成長してもなかなか買い替えられないことがあります。とくに中型・大型犬は、子犬時代に使っていたものをそのまま使い続けることができないため、何回も買い替える必要があります。
これに対してケージを手作りした場合は、材料を少し買い足して補修するだけで、愛犬の成長具合に応じたケージが作れます。もちろん、愛犬の成長を見越した上でケージを設計しなければなりませんが、それでもケージごと買い替える手間は減ります。
また、愛犬も以前とほぼ変わらない環境で過ごすことができるため、かかるストレスも少なくなります。
メリット3 費用を安く抑えられる
安いケージもありますが、機能など譲れない条件があるとその分お値段も高くなりますよね。その点、ケージを手作りすると費用がかなり抑えられます。100均の材料などを使えば、既製品の半額以下に抑えられる場合もあります。
ケージは欲しいけれど費用は抑えたいという飼い主さんには、ケージを手作りするという選択肢も考えてみてください。
デメリット1 手作り感が出てしまう
手作りの風合いが好きな方は問題にしないことですが、部屋のデザインにこだわっている方の場合、装飾をしても手作り感や安っぽさが出てしまうことが多く、少し苦手に感じることもあります。
きれいに塗装されている、洗練されたデザインの方がいいという方は、既製品のケージを買った方がいいでしょう
デメリット2 ケージの作成に手間がかかる
どんなケージにしたいかイメージし、サイズを測り、簡単な設計をし、必要な材料と道具を購入、そして組み立てと、多くの工程があります。
最近は材料を繋げるだけといった、簡単に組み立てられるケージの作り方もありますが、こんな機能やあんな機能も欲しいとなると、工程はその分多くなります。そのため、それらの工程を楽しめないと面倒な作業だと感じてしまいます。
もちろん、作り上げる工程が楽しみという方には手作りでケージを作ることをおすすめします。
もっとケージをおしゃれにしたい!試したい3つの方法
どうせ手作りするなら、おしゃれなケージにしたい。そう思っている飼い主さんも多いですよね。でも、イメージが具体的に思い浮かばないという飼い主さんも多いはず。私も実際にそうでした。イメージが具体的にならないと、ケージのDIYに必要な材料や道具も用意できないですよね。
そこで、そんな時に私が行った「おしゃれ」なイメージを具体的にする方法をご紹介します。
方法1 インスタグラムなどのSNSを参考にする
SNSはデザインの宝庫です。特にインスタグラムやツイッターなど、写真を投稿できるSNSには、参考になるおしゃれなデザインの手作りケージが多くあります。使用している素材も、金属のメッシュ素材から木材、ビニール管を使用したものなど様々です。
このような写真をいくつか見ながら自分の作りたいケージを想像することで、頭の中に具体的なイメージが湧いてきます。
方法2 部屋の内装やインテリアに合わせてみる
SNSを見ても写真が多すぎてどれにしようか迷ってしまうという方は、ケージを置く部屋の内装や置いてあるインテリアにケージのデザインを合わせてみましょう。
白を基調とした部屋ならケージも同じく白に統一してみる、ダークブラウンの落ち着いたインテリアが多い部屋なら、ケージも同じくダークブラウンに統一してみる、といった具合です。
この方法ならば、部屋にケージの雰囲気が合わない、なんてことは起こりません。置く部屋に合わせてケージをデザインすることで、見た目にもスッキリとした印象になります。
方法3 簡単な装飾を追加してみる
ケージをDIYで作ってみたけれど何か物足りない気がする、なんてことがあります。そんな時は簡単にできる装飾を追加してみましょう。
愛犬のおもちゃの収納に困っていたら、ケージの屋根の上に収納スペースを追加してみましょう。おもちゃが片付き、見た目にもケージ周辺がすっきりします。
また、DIY時に余分に出た木の端材で、ケージに飾る愛犬のネームプレートを作ってみるのもいいですよ。お客さんが来た時など「マロンちゃんていうんだ!」という、会話の出発点にもなります。
こんな機能や装飾がしたいと思ったら、積極的に作成してみましょう。
素材は何がいい?木と金属のメリットとデメリット
ケージを手作りする時の悩みの1つとして、ケージの材料があります。私も木製にしようか、金属のメッシュ素材にしようかとても悩みました。
木と金属にはそれぞれ良さと欠点があるので、今回はそれらをまとめてみます。
木のメリット 種類が豊富で加工しやすい
木材は本当に種類が豊富です。材質から大きさ、厚さ、長さ、加工の有無まで、自分が作りたいと思ったケージにピッタリの木材が必ず見つかります。特に「SPF材」という木材は、値段も安く、加工しやすいのでおすすめです。ただ、水に弱いため屋外には向きませんのでご注意ください。
また、ホームセンターで木材を購入した場合は、そこで適当な大きさにカットできる場合があるので店に確認してみましょう。
木のデメリット 噛む力に弱い
木は柔らかいため加工に向きますが、犬の噛む力にはとても弱いです。
私もDIYした木製ケージにマロンを入れていましたが、ちょうど歯がゆい時期だったのか、あちこち噛み跡がつき、最終的にボロボロになってしまいました。
噛み癖のある犬やまだ幼い犬は、木製ケージだとあちこち噛まれてボロボロになってしまうことがあるので、金属製のケージをおすすめします。
金属のメリット 丈夫で軽い
木材に比べ、金属は丈夫でとても軽いです。外枠を木製にして、すぐ開け閉めができるよう扉だけを金属のメッシュ素材にした手作りケージも見たことがあります。また、木の欠点として挙げた噛む力に対しても、金属なら負けることはありません。
最近では100均ショップなどでも簡単に手に入るので、DIYの強い味方になっています。
金属のデメリット 軽すぎる
金属は軽いことが良い点ですが、そこが欠点でもあります。ジャンプ力の高い犬やケージの中で暴れることがある犬には、頑丈な屋根やおもりをケージに付けなければなりません。
また、ケージのつなぎ目もしっかり留めておかないと、ふとした瞬間に外れてしまうので注意が必要です。
その鍵は大丈夫?鍵の選び方
意外と見落とされがちなのが、ケージに掛ける鍵です。この鍵をきちんと選ばないと、愛犬の脱走劇が始まってしまいます。
安く済むのは「掛金」という種類の鍵です。これは古い窓枠に使用されていたような鍵で、でっぱりを鍵穴と平行な状態にして入れ、でっぱりを垂直方向にすることで掛かる鍵です。
これでも十分なのですが、ケージに振動を与えると垂直方向にしたでっぱりが次第に平行状態になり、最終的に外れてしまうという意見も聞きました。
その方は「打掛」という鍵に変更したところ、鍵が開くことは無くなったそうです。「打掛」は、長いかんぬきのような部分を上から鍵の隙間に入れる方式です。
その他にも鍵は多くの種類があるので、脱走劇が心配な飼い主さんは愛犬に合った鍵を選ぶようにしましょう。
まとめ
- ケージは既製品でも手作りでもOK。愛犬が過ごしやすいものを選ぼう
- DIYにはメリットもデメリットもある。理解した上で作ろう
- ケージをおしゃれにするには、インスタや部屋を確認しよう
- 木と金属の特徴を理解して作ろう
- 鍵はかなめ!脱走劇を未然に防ごう
ここまで、愛犬のケージを初めて手作りする時に確認する5つのポイントをご紹介しました。
初めてケージを手作りする時って、始める前から心配になることが多いですよね。費用を安く抑えるには、ケージは手作りした方がいいですが、自分で作れる自信がない飼い主さんは既製品を採用しても問題無いと思います。
大切なのは、かわいい愛犬と幸せな時間が過ごせるかどうかです。
自分の力量に合った方法でケージを選択して、その後に待っている愛犬とのステキな生活を満喫しましょう。