みなさんは愛犬へ普段どんなご飯を食べさせていますか。既製品を食べさせている方も少なくないのではないでしょうか。
その延長でわんちゃんが病気の時でも、普通にドッグフードを食べさせるなんてことをしていませんか。
人も具合が悪い時は普通の食事ではなくおかゆなどを食べるように、わんちゃんも病気の時は普通のご飯だと食べるのが辛いんです。
そんな時は愛情を込めた手作りご飯がオススメです。今回は色々な病気に合わせてどんな工夫をすべきか、どうすれば効果的な療養食が作れるか、そのレシピを紹介します。
手作りご飯のメリット・デメリットとは?
急に手作りご飯が良いと言われてもびっくりしちゃいますよね。私も初めに手作りご飯って聞いた時は、ハードルが高そうだし、自分に本当に出来るのだろうかと不安に感じていました。
でも手作りご飯のメリットは、そんな不安も吹き飛ぶくらい良いことずくめなんです。そこで手作りご飯のメリットとデメリットを紹介します。
手作りだからこそのメリット!
①100%無添加のご飯を与えられる
既製品には保存料や酸化防止剤などの人工添加物が入っていることが多いですが、手作りであれば無添加にできます。また農薬などの危険物質も気をつければ避けることが出来ます。
②何を食べているかを把握出来る
既製品に含まれている原材料や添加物を全部確認して、それらがどんな物質かを理解している人は少ないのではないでしょうか。
聞き慣れないカタカナの物質が入っていても、普段の生活で馴染みがなければ結局は何か分からないものが多いです。
手作りであれば、自分で何かが分かっていない食べ物を与えるということは決してありません。
③新鮮な食材を与えられる
極端に言えば、スーパーで買ってきた食材をすぐにでも与えることが出来ます。新鮮な食材の良いところは、食材に本来含まれている栄養素や酵素も効率よく摂取することが出来る点です。
④食いつきがいい
ドッグフードよりも香りが良く、味もわんちゃんの好き嫌いに合わせるなど嗜好性を高いです。また消化性もドッグフードに比べると良いものが多いです。
⑤食材から水分を摂取できる
ドライフードに含まれる水分量は10%以下のことがほとんどです。そのため、水分摂取は水だけの場合が一般的です。
手作りご飯であれば食材からも水分を摂取することができるので、普段からあまり水を飲まないわんちゃんにも効果的です。
⑥病気の改善に役立つ
わんちゃんの病気の多くが、添加物摂取が原因と言われています。100%無添加で新鮮な食材を食べることで腸内環境が良くなり、口臭や体臭、便の状態が改善することもあります。
⑦カロリー調整が自由自在
ドッグフードの場合、カロリーを調整するには量を調整するしか方法がありません。ですが、量が減ると満足感が得られずストレスの原因になります。
手作りご飯の場合、お肉を減らして野菜を増やしたり、水分を多くして満腹感を感じさせるなど、栄養素ごとに工夫が出来るので、見た目の量はそのままでカロリーだけ抑えるということも可能です。
手作りご飯のデメリットとは?
①コストと手間がかかる
最大のデメリットは、コストと手間です。人間の食事同様、メニューを考えて、食材を買って、ご飯を作るという作業が出てきます。
また食材にこだわって無農薬・無添加・国産のものを選ぶと、人間の食費よりも高くなってしまうこともあります。
②アレルギーを起こす可能性がある
手作りご飯の場合、食事のバリエーションに気をつけないとドッグフードに比べて1種類の食材を多く摂取することが多くなります。わんちゃんの体質や体調によっては、その食べ物がアレルゲンになる可能性もあります。
③給餌量が不明確で栄養が偏りがち
ドッグフードが1日に必要な栄養やカロリーを専門家が算出したもの基準に作られている一方、手作りご飯は飼い主さんが栄養バランスや給餌量を判断する必要があります。
栄養バランスなどが偏っている場合、病気や免疫力低下、体調不良につながってしまう可能性があります。
④保存がきかない
一般的なドライタイプのドッグフードは、未開封であれば半年から2年、開封後も数ヶ月が賞味期限があります。
一方手作りご飯の場合は、食材や調理方法によってはその日中、もしくは翌日には食べきる必要があります。冷凍保存で作り置くことも出来ますが、雑菌やカビの繁殖などにも注意を払う必要があります。
⑤歯垢がつきやすい
ウェットフード全般に言えることですが、ドライフードに比べて当然ながら水分を多く含むので、歯にくっつきやすく虫歯になりやすい傾向があります。
⑥ドライフードを食べなくなる
1番困るのが手作りご飯以外を食べなくなる可能性です。何らかの事情で飼い主さんが長期で家を空ける場合や災害などの緊急時に、ドライフードを受け付けないことはわんちゃんの健康に影響を与えるリスクとも言えます。
100%手作りご飯にするのではなく、時にはドライフードを食べさせるなどの工夫をした方がリスクを回避出来ます。
手作りのご飯をわんちゃんに与える時は、栄養バランスや給餌量、食材の調理法や保存法など正しい知識が絶対に必要になります。
最初は手間がかかりますが、一度知識を身につけてしまえば、どんなドッグフードにも負けない愛情たっぷりのオンリーワンフードを作ることだって出来ちゃいます。
最初の勉強に役に立つ本を2点紹介します。
購入者さんの口コミです。
引用:Amazon
購入者さんの口コミです。
今まで、何冊か手作りレシピ本などを読みましたが
食材そのものについての説明が少なかったり、
手作り食にしてわんこが元気になったという体験談ばかりだったり
偏った本が多いように感じていました。この本は、幅広い食材ひとつひとつについて説明がされており
ハーブ類やれんこんなど、それまで与えてこなかった食材も紹介されていて
手作りをするのが楽しくなりました。引用:Amazon
手作りご飯の3つのポイント!
手作りご飯のメリットが分かったところで、次はご飯を手作りする上でのポイントを知ることがとても大切です。
「愛犬には好きなものを好きなだけ食べさせてあげたい!」という飼い主さんの気持ちも分かりますが、栄養のバランスが悪いと逆効果になってしまうんです。
ここではわんちゃんが摂取すべき栄養と栄養分類ごとにどんな食材があるか、食材の組み合わせ割合、そして調理法などを紹介します。
手作りご飯に取り入れるべき栄養とは?
わんちゃんも人間と同じようにタンパク質・脂質・糖質の3つの栄養素をバランス良く摂取する必要があります。
タンパク質は強い肉体を作るのに役立つ栄養であり、脂質は肌の潤いやエネルギー源としても作用します。糖質もエネルギー源として大切な栄養です。
それぞれの栄養分類ごとに主な食材を挙げてみるとこんな感じです。
①タンパク質
鶏肉(胸肉・もも肉・ささみ・砂肝)、豚(寄生虫などの危険がるので要加熱)、牛肉(赤身肉がオススメ、新鮮なら生食も可)、馬肉、鹿肉、羊肉、白身魚、青魚、豆腐、内臓などのモツ類など。
②脂質
上記の肉類などから脂質を摂取することが出来ます。また脂質にこだわりご飯にかけるオイルなどを使うことで、より健康に適した食事にすることも可能です。
③糖質
カボチャ、にんじん、キャベツ、サツマイモ、大根、ブロッコリー、リンゴ、バナナ、ベリーなどの野菜やフルーツ。
また穀類である白米、雑穀(良く炊いて柔らかくする)など。
④+α
昆布、わかめ、ひじきなどの海藻類。
タンパク質で挙げているモツ類、糖質で挙げている野菜、フルーツや穀類、+αで触れている海藻類は、ビタミン・食物繊維・ミネラル源としても重要な役割を果たします。
昔、野生だったわんちゃんは獲物の肉や内臓、野菜にフルーツ、魚に海藻と様々な食材から栄養を摂取していました。手作りご飯は、わんちゃんの本来の食生活に立ち返る効果もあるのです。
食材の組み合わせ割合はどれくらい?
まずタンパク質と脂質は、お肉や魚、植物性タンパク質のお豆腐から自然と摂取することが出来ます。そのため、ここではタンパク質・野菜フルーツ・穀類の3つの食材に分けて組み合わせの割合を紹介していきます。オススメの割合はこんな感じです。
タンパク質:野菜:穀類=3~6:3~4:1~3
タンパク質は強い体を作る上でとても大切な栄養素です。食事の6割くらいを占めている状態が理想です。ただし、肝機能が弱っているわんちゃんはタンパク質の代謝に負担がかかるので、割合を低くするなど様子をみる必要があります。
野菜やフルーツは、ビタミンや腸内環境を改善してくれる食物繊維などを摂取できます。ビタミンの種類などを考えて色んな食材を使うことをオススメします。
穀類は糖質の摂取源です。野菜・フルーツの分野から甘めの食材を使いたいという時は、穀類の割合を減らすなど調整することをオススメします。その逆も然りです。与えすぎは肥満の原因になります。
穀類でも雑穀などは消化性が高くない食材です。当てる時は良く炊いて、柔らかくしてからわんちゃんに与えると良いです。
+αの食材である海藻類を加えたい時は、野菜・フルーツ分野の割合に入れて下さい。海藻類はミネラル源にもなりますし、腸内で大きく膨らむので食のかさ増しになります。また不溶性なので便秘や軟便の改善に役立ち、腸内環境を良くするメリットがあります。与えすぎは消化不良の原因になるので、割合の0.5~1弱くらいがオススメです。
生のままが良いの? 食材の調理方法は!?
調理方法によって食材の質が変化するって知っていますか。食材を調理することには良い面も悪い面もあります。
まず始めに肉などのタンパク質ですが、湯煎することで余計な油を落としたり、殺菌することが可能です。その一方で、高温で加熱処理する高ことでタンパク質が変質し、消化性が低くなることがあります。
豚肉は寄生虫の危険があるため必ず加熱処理が必要ですが、牛肉などは新鮮であれば生食もできその方が消化性が良いので、わんちゃんの体調や食材の鮮度に合わせて調理を行うと良いです。
また野菜なども調理することでアクを抜き、エグみを取り除くことでわんちゃんに食材が食べやすくなるなどのメリットがあります。一方で熱処理をするとせっかくのビタミンなどが消えてしまう野菜などもあるので、食材ごとの調理法を確認すると良いです。
最後に味付けですが、塩などの調味料は一切使わなくても大丈夫です。食材に含まれる塩分だけでわんちゃんには十分なんです。
病気に合った手作りご飯で症状回復!
正しい知識を持って愛犬に手作りのご飯を作ってあげることで、そのわんちゃんの健康や体質に合った最適な食事を与えることができます。
ただし病気を抱えるわんちゃんには、手作りご飯の知識だけではなく、その病気に合った食材や調理法の知識も身につけなくてはいけません。
せっかく愛情を込めて作ったご飯でも、病気ごとの特性を理解していないと逆にわんちゃんの体調不良を助長してしまうこともあるのです。
確かに色々勉強したりなど大変なこともありますが、だからこそ市販では売っていないオンリーワンフードを作ってあげることが出来ます。人間同様、わんちゃんも食事療法で病気を改善させることも夢ではないのです。
ここではわんちゃんがよくなる病気に合わせて、どんな栄養素や食材を与えた方が良いかを紹介します。
涙やけにはなぜなるの?涙やけを治す手作りご飯!
ここで日頃のケアに併せ、手作りご飯を作ってあげたことで涙やけの症状が緩和した例を動画で紹介したいと思います。
アレルギー症状からの脱出!手作りご飯のポイントは?
一言でアレルギーと言っても、主な原因が2つあるって知っていましたか。原因によって、症状が現れる患部にも違いがあります。各々の特徴を見ていきましょう。
①環境アレルギー(アトピー性皮膚炎)
環境由来のアレルギーで、季節性があるのが特徴。皮膚症状が現れやすい場所としては、足先や耳、股などがある
②食物アレルギー
環境アレルギーと違い季節性はない。症状は肛門周りや顔、背中などに現れやすく、下痢や嘔吐などの消化器トラブルと合併することが多い。
アレルギー反応は、強いかゆみを伴う皮膚炎として現れます。愛犬が体をかゆがっていたり、フケが出たり、指の間を気にするなどの症状がある場合は、アレルギーを1つの可能性として考えてみて下さい。
わんちゃんのアレルギーが疑わしい場合、食事療法に入る前に病院でアレルゲン検査を行うことをオススメします。
アレルギー症状に悩むわんちゃんにとって、一番の敵は皮膚疾患ではないでしょうか。皮膚疾患の改善には強い肌を作り出すための栄養を十分に摂取し、それと同時に腸内環境を整える必要があります。
腸内環境を整えることは、老廃物や有害物質がスムーズに排泄されるようになり免疫力が上がるので、病に負けない体作りの基礎になります。
強い肌を作る栄養素は、やはりタンパク質です。またカルシウムも肌の新陳代謝を高め、肌細胞の保湿成分を活性化させる働きがあります。骨付きのお肉などがオススメです。
また意外だとは思いますが、コンニャクも皮膚疾患に効果のある食材です。コンニャクは食物繊維が豊富で、不溶性なので胃腸で水分を吸収して大きく膨らみ、便のカサと硬さを増す効果があります。その結果、便秘解消や腸内環境の改善が期待できます。
ただし、コンニャクを与える場合には注意点が3つあります。1つは、与えすぎないこと。2つ目は、食べさせる前にゆでること。3つ目は、結石に悩んでいるわんちゃんには与えないことです。
コンニャクは消化しづらい食材です。食べさせすぎは下痢や消化不良の原因になります。またアクの強い食材なので、エグみを消すために茹でてから食べやすく小さく切ってあげると良いです。
結石に悩むわんちゃんにはコンニャクを食べさせないで下さい。コンニャクに含まれるシュウ酸がカルシウムと結合して結石を作る可能性があります。その場合は、食物繊維の多いカボチャやサツマイモが腸内環境を良くする野菜なので代用してみてください。
- 強い肌を作る栄養素といて、タンパク質とカルシウムを摂る! 骨付きのお肉がオススメ。
- 腸内環境を整えて健康体質へ! 皮膚疾患にはコンニャクがオススメ。代用は食物繊維の多い野菜(カボチャ、サツマイモなど)。
「骨付き肉なんてどこで売っているの?」という方へ、すごく良い商品があります。
下痢に悩むわんちゃんにオススメのご飯は?
わんちゃんが下痢をしている時は、腸内環境が悪く、軟便化していることが原因で下痢になっています。腸内環境を整えつつ、便を硬くしてくれる食材を取り入れることで症状緩和につながります。
タンパク源としては、脂質が少なく消化されやすい鶏ささみや胸肉がオススメです。お魚であれば、白身魚が良いです。この場合、できるだけ加熱して与えて下さい。
野菜などは食物繊維を多く含み消化に良いものがオススメで、サツマイモやカボチャ、おからを与えると良いです。食物繊維は便を固め、腸の中を掃除してくれる働きがあります。
おなかの健康を保つには腸内環境を整え、酵素を多く蓄えている状態を維持することがカギです。食べ物の消化に負担がかかると消化酵素が消費され、体を動かす時に必要な代謝酵素が不足して免疫力が落ち、様々な病気を引き起こす原因になります。
栄養補助のサプリなどを日頃からわんちゃんに与えることで、強い体作りが出来ます。下にわんちゃんが下痢の時に役立つ商品とサプリを紹介します。
購入者さんの口コミです。
お腹の弱いウチのこに続けています。
これをご飯の時に食べさせるようにしてから、下痢をしなくなりまし引用:楽天
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愛犬のお腹がゆるい時用に常備すると良いと聞いて購入しました。
粒子がとても細かいので、溶かし易くて良いです♪
ふやかしフードに混ぜてあげましたが、気にしている様子も無くいつも通り食べてくれました♪引用:楽天
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引用:楽天
膵炎に効く食事のポイントは?
膵炎になったわんちゃんに与える食事で注意するポイントは次の5つがあります。
- 糖質制限
- 脂質の制限
- ミネラル摂取
- 高消化性のタンパク質
- 小麦グルテンフリー
1つ目の糖質制限ですが、膵炎は糖尿病の併発リスクが高い為、炭水化物などを制限する必要があります。甘いものやスイーツも止め、血糖値の上がりにくい食事を意識すると良いです。
2つ目の脂質制限ですが、膵炎を抱えるわんちゃんは高脂血を抱えがちな為、脂質制限が必要です。低脂肪の食事を意識、質の高い脂質を与えると良いです。オメガ3脂肪酸のオイルなどを与えると良いです。
3つ目にミネラルですが、代謝を促す為に必要な酵素はミネラルのサポートが必要です。ミネラルがないと細胞を元気にする酵素が働けなくなってしまいます。
4つ目に高消化のタンパク質ですが、肉などのタンパク質は高温調理で質が変性し、消化しにくくなります。できるだけ生に近い調理法がオススメです。
最後に小麦グルテンフリーですが、小麦は胃腸で消化されにくく、体に負担がかかります。そのためできる限り小麦製品は避け、パンや麺類などを与えるのを控えましょう。
オメガ3脂肪酸ですが、食材から摂取するのが難しい栄養です。今ではご飯に混ぜられるオイルなどが商品化しており、質の高い脂質を与えたいときにはありがたいアイテムです。
腎不全には何が良い? 食事のポイントは?
- リンの制限
- タンパク質の制限
- 減塩
- 十分な水分摂取
肝臓病の食事のポイント!
- タンパク質制限
- 食事を小分けにする
- アミノ酸BCAAを摂取する
- カルニチンを摂取する
1つ目のタンパク質摂取は、肝臓病のわんちゃんがタンパク質に由来するアンモニアを処理する能力が低下しているため制限が必要です。良質なタンパク質を少量摂らせるようにして下さい。
2つ目に食事の回数ですが、食事の回数を増やし、一回の食事量を減らすことで肝臓の負担を減らす効果があります。
3つ目にアミノ酸BCAAですが、肝臓がアンモニアを分解できなくなると、その代わりを筋肉が担当します。その際アミノ酸BCAAがどんどん消費されてしまうので、摂取が必要です。
最後にカルニチンですが、肝臓に一番の仕事は脂肪燃焼ですが、肝機能が低下していると上手く働けません。そんな時にサポート役として必要になってくる栄養素がカルニチンです。カルニチンは羊肉から摂取することが出来ます。
新鮮なBCAA入りのお肉や羊肉も今ではネットで入手出来ます。近くのスーパーに色んな種類のお肉がない場合は、ネットで探してみると意外に良いアイテムが見つかります。
ここまではお肉の紹介ですが、お肉に比べ白身魚の方がタンパク質が消化される際のアンモニアの生産が少ないので、肝機能の回復には白身魚の方が優れています。肝機能が弱っているわんちゃんにオススメです。
ストラバイト結石の改善食は?
マラセチアを治すには?免疫力を上げるご飯!
マラセチア症は、マラセチアという酵母菌が脇の下や爪の内部で過剰増殖して発症する皮膚トラブルや外耳炎を引き起こします。
マラセチアは常在菌なので、その存在が悪いというわけではなく、あくまでも過剰に増殖した場合に炎症やフケ、独特の異臭と言った症状に発展してしまうのです。
かゆみが強いためわんちゃんが患部を掻きむしってしまい、その結果脱毛してしまうなど、わんちゃんだけでなく飼い主さん泣かせの病気でもあります。
マラセチア酵母菌が増殖をする際は脂質を必要とし、また湿った環境を好みます。そのため、わんちゃんの皮脂や耳の分泌物が増える時、皮膚の湿度が上がる時、皮膚を舐めたり掻いたりして皮膚の状態が悪くなった時にマラセチア症になりやすいと考えられます。
- オメガ3脂肪酸
- アミノ酸・ビタミン・ミネラルを豊富に摂取
- 腸内環境を良くして免疫力アップ
まず始めにオメガ3脂肪酸は、アレルギーなどの皮膚疾患にも効く、肌のトラブルを改善してくれる強い味方です。お肉などからも脂質は摂れますが、プラスしてわんちゃんに与えるのがオススメです。ただし与えすぎは良くないため、お肉は調理で油を落とすなど工夫をしてバランスを取ると良いです。
2つ目にアミノ酸・ビタミン・ミネラルですが、この栄養素は肌には欠かせません。質の高いタンパク質でアミノ酸を、野菜やフルーツ、海藻類でビタミンとミネラルを補給できます。
3つ目に腸内環境の改善ですが、肌と腸は密接に関係しているって知っていますか。腸が機能しないと老廃物などが溜まり、体に不調が出てしまうのです。食物繊維の多い食べ物や酵素を摂取することで腸内環境が改善し、皮膚トラブルも劇的に改善することがあります。
ここで皮膚トラブルに効くアイテムを紹介します。マラセチア症だけでなくアレルギー症状などにも効果があり、愛犬の免疫力を高めたい飼い主さんへオススメです。
高齢わんちゃん必見! 心臓病の食事ポイントとは?
- 塩分の制限
- 脂質の制限
- ミネラルを十分に摂る
1つ目に、心臓病のわんちゃんには塩分制限が必要です。人間と同じように、塩気が強いとわんちゃんは水を多く飲むようになります。体内の水分量が増えるとその分血液量も増え、心臓に負担がかかってしまいます。血圧を正常に保つ為にも、塩分を制限すると良いです。
2つ目に脂質の制限ですが、肥満は心臓に大きな負担をかける大きな理由の1つです。肥満にならないよう、脂質を抑えた食事が理想的です。摂取する脂質を少なくし、その代わりに摂る脂質の質を高めると良いです。
最後にミネラルですが、代謝を行うためには酵素が不可欠であり、酵素はミネラルのサポートがあってこそ正常に機能します。ミネラルを十分に摂って、細胞を元気にする酵素が働く環境を作ると良いです。
お肉にも色々な種類のお肉がありますが、一番脂質が少なく、高タンパクなお肉が馬肉だと知っていますか。また馬肉はお肉の中でもアレルゲンになりにくいと言われています。脂質を控えたいわんちゃんにオススメの商品がこちらです。
癌の療養食のポイントとは?
癌などの腫瘍性疾患を抱えるわんちゃんは、腫瘍に栄養を奪われてしまうという他の病気とは一味違うトラブルに悩まされます。癌を抱えるわんちゃんが直面する問題は次のようなものがあります。
- 糖質を奪われる
- タンパク質の不足
- 免疫力の低下
1つ目の糖質に関してですが、癌などの腫瘍は糖質を栄養に成長していきます。糖質はエネルギー源としては瞬発性があり、腫瘍にとって利用しやすい栄養なのです。
2つ目のタンパク質の不足は、腫瘍に栄養が奪われることで起こる代謝異常が原因です。タンパク質不足を補うため、身体はわんちゃん自身からタンパク質を分解し、栄養にしようとします。その結果、体が痩せていき、活力を失っていってしまうのです。
3つ目の免疫力の低下ですが、上で挙げた2つの理由により栄養が不足し、体が弱ることで免疫力も低下していってしまうのです。
- 糖質の制限
- 高脂質の食事
- オメガ3脂肪酸
- 高タンパク質・高アルギニン
- 腸内環境を良くする食事
1つ目の糖質制限ですが、癌のわんちゃんが抱える問題として、腫瘍が糖質を栄養にするというものがありました。糖質制限をすることで、癌に栄養を摂らせないという方法です。
2つ目の高脂質の食事ですが、糖質制限がかかるとわんちゃん自身もエネルギー不足に直面します。そこで糖質の代わりに脂質を与えてます。わんちゃんは人よりも脂質の代謝が得意なので、脂質をエネルギー源として活用することが出来るのです。
3つ目のオメガ3脂肪酸ですが、色々な項目にも出てくる様に非常に優秀な脂質です。高脂質が良いとは言え、質が悪くては健康に良くありません。オメガ3脂肪酸は体内では生成出来ず、食事から摂取するしか方法がない為、肉などの油を落としてでもオメガ3脂肪酸を与えるのが良いです。
4つ目の高タンパク・高アルギニンですが、癌によりタンパク質不足に直面するわんちゃんにはタンパク質を十分に与えることが重要です。アルギニンという栄養素はタンパク質に含まれるアミノ酸の一種ですが、免疫力を高める作用があります。鶏胸肉や牛肉、馬肉などに豊富に含まれています。
最後に腸内環境を良くする食事ですが、腸内環境が改善されると免疫力が上がり強い体になるからです。
ここではさらに詳しくポイントを絞っていきます。
①脂身の少ない肉・魚をメインに
高脂質の食事が良いとは言え、多量に与えるのは避けた方が良いです。肉・魚を軽くボイルし油を落として、消化しやすいように細かく切ってあげることをオススメします。
②血糖値をコントロールし低血糖状態をキープ
糖質制限をしつつも糖質は少しは必要です。玄米や大麦、サツマイモなどを適量にミックスして与えると良いです。穀物や芋類は量を調整できるので、血糖値のコントロールがしやすいです。また血糖値の上がりにくい玄米・大麦・サツマイモがオススメです。
③野菜は与えないか、与えても少量に
野菜はビタミンなどを摂取できる食材ですが、体の弱ったわんちゃんにとっては消化が大変な食材でもあります。腸に負担をかけないよう、与えるなら少量に留め、しっかり茹でて柔らかくし、出たアクは捨て、細かく切ったものを食べさせると良いです。
④キノコや海藻類を与える
キノコや海藻類は、わんちゃんの腸の健康と免疫力キープに貢献してくれます。与える時は茹でたものを細かく刻んで食べやすくしてあげて下さい。
⑤甘いものやパンなどは与えない
甘いおやつやパンは癌が好む食べ物です。極力避け、与えるのであればフルーツを少量与えましょう。クランベリー、ラズベリー、ブルーベリーなどは抗酸化物質が多く含まれており、抗がん性であることが分かっています。
まとめ
今回は愛犬に手作りご飯を与えるメリット・デメリットから始まり、ご飯を手作りする際のポイントからわんちゃんがなりやすい病気に合った食事のポイントを紹介してきました。
簡単におさらいしていきましょう。
- 手作りご飯は、人工添加物などの危険を除去でき、愛犬に最適な栄養・量の食事が作れる。
- 手作りご飯の時は、わんちゃんに必要な栄養とそのバランスを知ることが大切。また調理法によって栄養や消化性が変わるので注意が必要。
- 病気にはその病気に合った栄養や食事の仕方があります。知識を身につければ最高の療養食が作れます。
手作りでご飯を作るには正しい知識が必要になってきます。飼っているわんちゃんが病気を抱えているのであれば、その病気についても知る必要があり大変なことだと思います。
ですが、わんちゃんにとって飼い主さんに愛情をかけて作ってもらうご飯ほど美味しいご飯はありません。手作りご飯は、わんちゃんとの絆を強くする一種のコミュニケーションでもあります。
根気強くケアをしながら療養食を作ることで、愛犬の病気を改善させましょう。